1万人2017年12月24日 14:25

1万人


今朝、ニュースに目を通していて瞠目する。

(「天安門事件の死者は1万人」 英公文書を公開)
http://www.afpbb.com/articles/-/3156480?cx_position=21

「1989年に中国の首都・北京の天安門広場で民主化運動が軍によって武力弾圧された「天安門事件」の死者が、少なくとも1万人に上るとする英国の公文書が新たに公開された。」

香港紙の二次報道が1000人から3000人と報じている中、AFPは直接公文を確認したとある。

「最低に見積もっても一般市民の死者は1万人」

天安門事件については、このブログでも何度か取り上げている。

(趙紫陽)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/04/06/7267938

(25年目)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/06/04/7335071

(この男)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2016/03/12/8047143

何百年か経って、20世紀の歴史が正当に記述されるようになった時、間違いなくトップテン入りすることになる大事件だ。

(犠牲者は最大3000人=天安門事件で英推計-香港紙)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017122300486&g=int

「英政府が犠牲者を推計で最大3000人に達するとみていたと報じた。」

情報の出どころが異なるので、必ずしも誤報とは言えないが、それにしてもちょっと違い過ぎるな。

(香港ネットメディアが天安門事件巡り自主規制か サイト側は否定)
http://www.sanspo.com/geino/news/20171222/sot17122222260009-n1.html

「天安門事件の翌日、英国の駐中国大使が、中国国務院(政府)筋から得た情報として「一般人の死者は推定少なくとも1万人」と英国に電報で伝えていたと報じた。」

まあいい。

少なくとも、だからな。

実際の死者数は知る由もない。

中国当局も、正確な数字など把握していないに違いない。

13億人の国家にとって、1万人は数のうちには入らないのだ。

ウィキの、こんな記述が重くのしかかる。

(六四天安門事件:武力弾圧)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AD%E5%9B%9B%E5%A4%A9%E5%AE%89%E9%96%80%E4%BA%8B%E4%BB%B6#%E6%AD%A6%E5%8A%9B%E5%BC%BE%E5%9C%A7

「学生側リーダーの柴玲はインタビューに対し、「流血を期待していた。中国共産党政府を追い詰めて人民を虐殺させなければ、民衆は目覚めない。」と発言した」

革命家(反革命家?)にとっても、1万人は数のうちではないのだろう。

血は流され、民衆は目覚めず、中国共産党政権は安泰だ。

浮沈子が「この男」呼ばわりした人物は、世界の命運を握る米国大統領となった。

中国相手のディールを次々と行っている。

米国と中国とで、世界を分かち合っている(そうなのかあ?)。

まあ、どうでもいいんですが。

この件について、中国当局からの反応はまだない(たぶん)。

決着済みの話だからな。

そんな事件はなかったとうそぶいているんだろう。

外国メディアが、扇動記事を書いているとかなんとか・・・。

『そんな事件はなかったんですよ』

ほとぼりが冷めれば、民衆は忘れる。

それは、どんな政権であっても、どんな国家であっても同じだ。

歴史の真実は、時の権力によって隠され、改竄され、無視される。

それは、報道も同じだと以前に書いた。

敢えて1000人から3000人と報道した各社が、どうフォローするかを見守る必要があるかもな・・・。

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