CCRの心2018年11月07日 07:54

CCRの心


暫く(1年以上)CCRで潜っていない。

もう、いろいろ忘れてしまっている(得意です!)。

記憶を辿りながら、最近考えていることを書いておく。

つーか、先日、生命の起源とかの記事を書いていて、それに関連して、そもそも生物とは何だろうということを考えた。

代謝し、継続的に反応し、遺伝し、系統を維持する機能がある。

概ね(全て?)生物は生物から生まれる(真理だなあ!)。

そう、最初の生命を除けば。

で、考えたことというのは、CCRは生命かという命題だ。

もちろん、違う(トーゼンです!)。

ポセイドンセブンや昔のインスピなど、胸の前にカウンターラングが来ているモデルだと、呼吸に伴いカウンターラングが膨らんだり萎んだりするのが分かりやすい。

その様は、あたかもCCRが呼吸しているように見える。

実際、ダイバーが排出した二酸化炭素を食って発熱したり、反応で出来た水を垂れ流したりする。

呼吸回路の酸素濃度が低くなれば、環境圧を見ながら適宜塩梅して酸素を吐く。

内部には(見たことはないけど)コンピューター(脳細胞?)が仕込まれていて、ケーブル(神経系?)でモニターとつながっている。

センサーとかもあるしな。

インスピなど、息の長いモデルでは、あちこち改良されて進化さえしている。

残念ながら、2台のCCRを並べて置いていても、3台めの小型のCCRがいつの間にか出来ているということはない(そうだといいんだけど・・・)。

CCRは、間違いなく、人の作りしものだ。

人間を水中で生かしておくための機械に過ぎない。

しかし、吐いただけの二酸化炭素を吸い、使っただけの酸素を供給し、体内にため込んだ不活性ガスを環境圧と時間から推測して、減圧停止の指示を出すという仕掛けは、あたかもダイバーと共に潜るもう一人の存在であるかのように感じる。

相棒だな。

こいつがイカレたら、ダイバーだってタダでは済まない(修理代が掛かるとかじゃなくって!)。

ちゃんとしたトレーニングを受けていれば、マニュアル操作やベイルアウト用に持ち込んでいるオープンサーキットのガスに切り替えたりして生還することが出来る。

パニックになったり、手順を誤ったり、タイムラインに乗せられなかったりしてガスが足りなくなったり、ベイルアウト用のタンクをおっこどしたりしたら、無事に浮上できる保証はない・・・。

まあいい。

単に、水中であらまほしきガスを吸わせるための機械に過ぎないといえばそれまでの話だ。

しかも、よく壊れる(つーか、メンテナンスが重要)。

出来の悪い子供のような気もするけどな。

手間もかかるし、金も食う。

浮沈子は、水中ではボーっと潜っていたいので、全自動で動いてくれるタイプが好みだ(モニターは、しっかりしましょう!)。

手間の掛からないのがいいけど、なかなかそういう機種で使いやすいのは少ない。

慣れの問題なのかもしれないけど、歳食ってから新しい機種に馴染むというのも辛いものがある。

使い慣れたのがいい。

こうやって記事を書いていると、また、CCRで潜りたくなってくるな・・・。

BFRの心2018年11月08日 23:10

BFRの心


ブログの表題の付け方が、ぞんざいになっている。

・秋空の心:
秋の空の移ろいやすさを、男女の心の変化にたとえた話(綺麗にまとめ過ぎかあ?)。

・CCRの心:
生命の起源を探るうちに、人の作りし機械までもが生き物のように感じられるという話(そうだったかあ?)。

一応、心ということで、タイトルとつながった内容にはなっている(たぶん・・・)

まあいい。

心というのは、人間の精神活動という意味と、もう一つには、真意とか、主旨みたいな使い方もされるようだからな。

(なぞかけ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AA%E3%81%9E%E3%81%8B%E3%81%91

「なぞかけの形式は「○○とかけて××と解く。その心は□□」というもの。」

(「その心は」の意味と使い方・なぞかけ・落語・大喜利での使い方)
https://mayonez.jp/topic/1020671

「主に「なぞかけ」で使われる「その心は」とはある言葉や行動などの本当の意味するところ・真意・主旨という意味です。」

今回のBFRについては、こっちの意味での心とした(いらぬ解説、休むに似たり・・・)。

つーか、ニュースを見ても、一体なにをやりたいんだか、さっぱりわからない。

(スペースX「ミニBFR」検討中か。ファルコン9ロケット上段を改造)
https://sorae.info/030201/2018_11_08_fal.html

「「ファルコン9」ロケットの上段に手をくわえ、「ミニBFR」としてテスト打上げをする」

「超軽量ヒートシールドや超音速コントロール表面のテストには、軌道上打上げが不可欠」

えーと、正確に言えば、ファルコン9の1段目の上に、BFRの上段のテストベッドを載せて打ち上げ、地球再突入の機能テストを行うというだけの話のように聞こえる(そうなのかあ?)。

本格的なBFRの上段(BFSとかいうらしい)のミニ版を開発して載せたり、そいつを現行のファルコン9の2段目と置き換えて、ファルコン9バージョンの完全再使用を目論むとかいう話ではないようだ(フェアリングの回収はどーなる?)。

BFSは、それだけでも巨大なロケットで(全長55m:ちなみにH2Aは53m)、しかも、単独で打ち上げても宇宙空間に達することが出来るといわれている。

大陸間弾道旅客ロケットとして、そういう使い方をするなら、2段目だけでも行けるんじゃないか(未確認)。

そんなとてつもないもんを、規模を縮小したとしても、来年の半ばまでに打ち上げるという話ではない(たぶん)。

浮沈子の予想通りなら、ファルコン9の2段目に、超軽量ヒートシールドや超音速コントロール表面(意味不明)を張り付けただけのやつを、地球外から高速で制御落下させるという話なんだろう。

例によって、どこかの衛星の打ち上げのついでにやる。

時期的に言って、もう、具体的な話が付いているんだろう。

ふつーに考えれば、せいぜいそんなところだ。

この話は、もちろん、スペースドットコムだけでなく、米国のロケット関係のメディアが一斉に取り上げている。

(Falcon 9 second stage to be upgraded to ‘mini-BFR ship’)
http://www.spaceflightinsider.com/organizations/space-exploration-technologies/falcon-9-second-stage-to-be-upgraded-to-mini-bfr-ship/

「ファルコン9の第2ステージは、mini-BFR Shipのようにアップグレードされるだろう」(自動翻訳のまま:以下同じ)

(SpaceX to modify Falcon 9 upper stage to test BFR technologies)
https://spacenews.com/spacex-to-modify-falcon-9-upper-stage-to-test-bfr-technologies/

「BFRの上段は、「宇宙船」と呼ばれることもあり、9月に発表された最新の反復では、 3本の着陸脚が尾翼と7台のエンジンに組み込まれています。」

「アップグレードされたステージは着陸のテストには使用されません。」

「SpaceXは、Falcon 9の第2段階を何年も再利用することを検討してきました。」

実際の上段の再使用は、ファルコン9の2段目の改良ではなく、BFRによって行われることになるんだろう。

まあ、来年の6月になれば、どういう方法で開発が行われるかが分かる。

メタンエンジン積んだ巨大ロケットであるBFRの1段目には、見るべき点は少ない(デカいだけ?)。

完全再使用を目論むBFR上段(BFS)こそ、次期ファルコンシリーズの最大の見ものだ。

開発は難航を極め、向こう10年間のうちに実現することはないと浮沈子は見ている。

何かやってますという、エクスキューズとまではいわないけど、どっかの金持ちがポンと出したくなるようなネタを出しただけではないのか。

別に、ミニBFRなどと、大風呂敷を広げるまでもないだろうに・・・。

初めに引用した、なぞかけのウィキの記事には、こんなのが載っていた。

「「ミニスカート」とかけて、「結婚式のスピーチ」と解く。その心は「短いほど喜ばれる」」(3代目三遊亭遊朝の作品)

ミニ繋がりで落ちが付いたところで、今日はお開きだな・・・。

そういえばスターリンクはどーなった?2018年11月09日 08:31

そういえばスターリンクはどーなった?


(E・マスク氏、衛星ブロードバンド計画「Starlink」の幹部を入れ替え--進捗に不満か)
https://japan.cnet.com/article/35127947/

「プロジェクトのシニアマネージャ7人を解雇」

「SpaceXの本社から複数のマネージャを異動させ、レドモンドのオフィスに送り込んだ。」

「2018年に入り、およそ50人が同社を自主的に退職」

相変わらずだな・・・。

低レイテンシの衛星通信がもたらす世界は、おそらく莫大な富を生み出すに違いない。

(SpaceX kicks off $750M investment round as BFR and Starlink infrastructure needs grow)
https://www.teslarati.com/spacex-750m-financing-round-bfr-starlink-capex/

「SpaceXはBFRとStarlinkのインフラストラクチャのニーズが成長するにつれて7億5千万ドルの投資ラウンドを開始」(表題より:自動翻訳のまま(一部修正):以下同じ)

この宇宙のインフラストラクチャーは、テロや国家間の戦争によって破壊されたりすることはない(たぶん)。

おそらく、政治的な意図で、差し止めを行うことも出来ない。

世界がその上で動くことになるからな。

イーロンマスクは、このアプリケーションを重要視しているようだ。

BFRの開発にとっても欠かすことはできない。

巨大ロケットは、何か打ち上げるものがあってこそ開発される。

なんでもいいから作っちまって、それから打ち上げるものを募集しようとかいう話はない。

火星移民はともかくとして、スターリンクの話がなくなれば、BFRの開発の意義は消滅しかねない。

ファルコン9とヘビーというレガシーなロケットで、当面の需要をこなしていくには、能力もコストも十分だからな。

ライバルには、少なくとも5年の差をつけている。

幹部の入れ替えについては、イーロン時間によるスケジュールをこなすことが出来なかったんだろう。

アプリケーションの開発が滞れば、必然的にロケットの開発にも影響が出る。

そうすれば、ロケット開発の遅延が発生し、それが衛星の開発に響いてくるという、負のスパイラルを招きかねないというわけだ。

資金調達の話と、アプリケーション開発にはっぱをかける話は連動しているんだろう。

お互いに競争し合い、正のスパイラルを導出するためには、金と勢い(旗を振る幹部)が必要だからな。

とてつもない速度で開発するためには、ライバルが必要だ。

スターリンクのライバルは、ワンウェッブとかじゃなくて、BFRなのかもしれない。

同時に、BFRのライバルは、ニューグレンとかバルカンじゃなく、身内のスターリンクなわけだ。

技術的には、スターリンクは様々な困難に直面する可能性がある。

このアプリケーションの最大の売りは、低レイテンシだ。

静止衛星とは比較にならない遅延での通信は、株式の取引とかに絶対必要とされる。

インターネットインフラの未発達な地域に導入することが出来れば、その需要を一気に取り込むことが出来る。

一山十円の付加価値の低い、メンテナンスコストが掛かる地上インフラでは、時間がかかり、ビジネスチャンスを逃す恐れが高い。

既に配置されている静止軌道では、原理的に低レイテンシを実現することはできないしな。

衛星軌道は、低ければ低いほどいい。

遅延は、距離に比例する。

その分、見通しが悪くなるから、数を上げなければならない。

1万を超える衛星コンステレーションは、低レイテンシを実現するために必要なコストだ。

従来のロケットで、このコンステレーションを実現することは、まあ、不可能とまでは言わないまでも極めて困難な話だ。

寿命10年として、年間1000機を入れ替えていかなければならず、初期配置だけでなく、インフラとして維持し続けることも並大抵ではない。

一度に10機程度の衛星打ち上げでは、年間100機ものロケットを飛ばさなければならないことになる。

全世界の衛星打ち上げロケットが、年間100機ほどだからな。

しかも、一度構築されてしまえば、全世界の需要を独占する可能性がある。

ライバルは消えてなくなるしかない。

それを可能にするのは、大量の衛星を一度に打ち上げることが出来る、低コストのロケットということになる。

BFRは、スターリンクにとって、必要不可欠なツールなのだ。

通信技術は日進月歩、しかし、それはライバルも同じで、自主開発するより、既存の技術を買ってきて乗っける方が早い。

このビジネスは、通信速度も構築のタイミングも、スピードが命だからな。

早い者(速いもの?)勝ち。

最初に作り上げた方が、全てを獲る。

静止衛星のように、配置された経度によって、分業するわけにはいかない。

全地球市場を取るか、撤退するかだな。

過去には、同様の企画がいくつも撤退の憂き目に会っている。

莫大な投資に見合う需要が立ち上がっていなかったこと、そもそも、有効かつ安価な打ち上げ手段がなかったことが原因だ。

今回、何度目かの低軌道衛星コンステレーションによる、低レイテンシネットワークの構築が行われようとしている。

この通信インフラのもう一つの利点は、先に触れたように高い抗堪性(こうたんせい)を持つことだ。

そもそも、インターネット自体が、特定のノードに依存しない分散ネットワークとして開発された経緯がある(きっかけは、少し異なるようですが)。

それでも、地上インフラの結節点や、特定の経路が阻害されれば、パフォーマンスに重大な影響が出かねない。

その維持には、膨大なコストが掛かるしな。

空に向かって、ピザボックスを広げれば、全世界とリアルタイムで通信できるなら、こんな便利なことはない。

海の上でも、山の上でも、砂漠のど真ん中でも、ジャングルの中でも、大草原に居ても・・・。

人類の多くは都市に住み、必要なインフラは整っている。

しかし、そうでないところは、世界中に存在している。

通信の遍在が実現すれば、物流も後から付いてくることになるかもしれない。

ドローンとか飛ばして、必要な物資をピンポイントで配達する。

無人のトラックが荒野を駆け抜け、荷台に取り付けられたドローンが、走りながら離着陸を繰り返してラストワンマイルを解決する。

人間が都市に住んでいるのは、必要なインフラが整っているからかもしれない。

発展の順序としては、需要があるからインフラが発達したんだろうけど。

労働集約型の産業から、知識集約型の産業に変化していく流れが、新たな技術の開発と共に、新しいインフラを創り出し、都市に住むメリットを相対的に減じていけば、都市化の流れすら変わるかもしれないしな。

AIが普及する未来は、更にややっこしい話になりそうだ。

統治や支配というのは、大昔から移動や通信と切っても切れない関係があるからな。

距離や時間の制約がなくなった世界を、AIが統治する。

その時代の技術で最適化された生活を、それなりに快適に送ることが出来るようになった地球上の人類。

やっぱ、次は宇宙進出しかないんだろうか?。

(SpaceXの衛星星座Starlinkは1000基あまりの通信衛星を超低軌道で運用する:追加)
https://jp.techcrunch.com/2018/11/09/2018-11-08-spacexs-starlink-aims-to-put-over-a-thousand-of-its-communications-satellites-in-super-low-orbit/

「Starlinkが計画している1584基の衛星」(既存の計画の一部らしい:追加)

なんか、随分少なくなったな・・・。

いまさら何だよ!?ミネルバ2-22018年11月10日 06:01

いまさら何だよ!?ミネルバ2-2


不具合があると分かっている探査機(ローバー)を積み込んで、3億キロも向こうまで運んでいたことが、打ち上げから4年も経って、ようやく明らかにされた。

(はやぶさ2ステータス:ターゲットマーカの名前検索が可能に。一方でローバー2に不具合)
https://news.yahoo.co.jp/byline/akiyamaayano/20181108-00103468/

「開発時にはコンポーネントを並べて動作試験などを行っていた。最終的に組み上げたところ動作に不具合がでるようになった。アース線の取り回しなど、電気的な環境が変わった可能性がある」

ふつーなら、搭載中止(または、打ち上げ延期)だな。

未完成というか、不具合があると分かっている探査機を積んで飛ぶことはあり得ない。

「はやぶさ2から給電している状態から、分離して太陽電池からの電源に切り替わると、状態が変わることもありうる。決して、きっと切り離したらうまくいくという運任せではなく、科学的に有意義な成果を得られるようにする。たとえば山形大のペイロードは電源なしでも飛び跳ねることができる。実際に動いたかどうかの検証にはかなり工夫が必要だが、切り離して落ちていく過程で、生きている通信系を使うことなども検討する」

ひどい話だ。

JAXAは、これまでひた隠しにしていたわけで、罪一等重いな。

(はやぶさ2搭載の小型ローバー「MINERVA-II2」に不具合、復旧は困難か)
https://news.mynavi.jp/article/20181109-721470/

「不具合が起きているのはデータ処理系で使われているFPGA。FPGAは論理回路を再構成可能(プログラマブル)なチップ」

「電源投入時に論理回路が正常に設定されない現象が起きている」

「この問題は、打ち上げ前の最終試験で初めて発生。それまでの電気試験などでは異常は見られなかったものの、最終的に構体内部に組み込んだところ、動作が不安定になった」

「これまで、軌道上で何度か電源の再投入を試したものの、状況は改善されなかった。」

打ち上げの際とか、軌道上で試験した際とか、発表のタイミングは何度もあったのに、だんまりを決め込んでいたわけだな。

こういうオプション扱いの搭載物については、当局(JAXA)は直接の担当じゃないわけだから、発表する主体じゃないというのは分かる。

今回も、コンソーシアムの代表である東北大学の先生が対応している。

(小惑星探査機「はやぶさ2」の記者説明会(18/11/8))
http://fanfun.jaxa.jp/jaxatv/detail/13380.html

ぐちゃぐちゃしゃべっているけど、結局は未完成で瑕疵のある探査機を積んで、途中で回復することを期待しつつ、運を天に任せて飛ばしたことに変わりはない。

もってのほかだな。

許せん!。

広報的に、このタイミングだったというのも気になるな。

ターゲットマーカーの投下が、ビミョーにずれた話と併せて公表に踏み切っている。

(はやぶさ2のターゲットマーカ - L08-B中心から15.4m離れた場所に着地)
https://news.mynavi.jp/article/20181109-721122/

「分離したターゲットマーカは、目標ポイントであるL08-Bの中心点から15.4mほど離れた場所に着地した」

「L08-Bそのものは直径20m(半径10m)ほどのエリアで、ターゲットマーカは、その円からわずか5mほどの外に落ちたことで、吉川真ミッションマネージャは、「L08-Bのエリア内に入れば完璧だったが、5m離れただけなので、十分にターゲットマーカを追跡しながら、タッチダウンができる可能性が残っている」と説明。」

「搭載している5個のうち1個の分離が高度13m付近で行われた。」

13mの高さから落として15mズレたというのは、落としたことよりも本体の誘導精度の問題だ。

「搭載しているレーザーレンジファインダ(LRF)が計測した値を、実際にはやぶさ2の制御にフィードバックした際の精度などを検証するために行われたもの。条件が満たされれば、ターゲットマーカを分離、その後の追跡を実施するとしていたが、運用の結果、条件を満たしているとはやぶさ2が判断。」

レーザーレンジファインダの計測精度、はやぶさ2の制御にフィードバックした際の精度、条件を満たしたかどうかを判断した制御側のロジックなどのどれか、あるいは複数に問題があるということになる。

「L08-Bのエリア内に入れば完璧だったが、5m離れただけなので、十分にターゲットマーカを追跡しながら、タッチダウンができる可能性が残っている」

ハッキリ言って、ノーコンのピッチャーが投げた球が、ストライクゾーンを外れて落ちたわけで、暴投であることは明らかだ。

(マウンド)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%89

「本塁からマウンドまでの距離も1881年に従来の45フィート(13.7m)から50フィート(15.2m)に変更され、現在のような60.5フィート(18.4m)に変更されたのは1893年のことである」

野球のマウンドプレートよりも近い位置からの投球で、15mズレたら、明後日の方向に投げたことになる(そういう問題かあ?)。

まあ、どうでもいいんですが。

記者会見での質問も、はやぶさ2が合運用(地球から見て太陽の陰に隠れる時期の運用:通信障害が起こる)に入ることや、このノーコンターゲットマーカーの投下の話が中心で、添え物に過ぎないミネルバローバー2の話は殆ど出なかった。

ドジを隠蔽するには、いいタイミングの発表だったことは間違いない。

広報担当は、ヤッターと思っているだろうな。

まあいい。

ハッキリ言って、ミネルバ2-2は、何の役にも立たない重りに過ぎない。

科学的観測成果はゼロになると分かっていて搭載したのも、重量を精密に測定し、はやぶさ2のウエイトとして最適化されているから搭載したわけだ。

打ち上げが迫っている中で、他の候補があったわけでもなく、入れ替えて別のものを搭載するわけにもいかない。

最悪、純粋に重りとしての機能を果たせればそれでいいわけで、はやぶさ2側から見て、失うものは何もない。

チョンボの責任は、あくまでコンソーシアム側にあり、JAXAじゃない・・・。

そうかあ?。

浮沈子は、激しく違和感を感じる。

ミッションの当事者同士としては、責任分界点を設けて、その範囲の中でそれぞれの責任を果たすというのは重要だ。

インターフェイスについても、相互に支障をきたさないように、十分検討する必要がある。

しかし、それはあくまで技術的、予算管理的な、当事者間的捉え方であって、ミッショントータルとしてアウトリーチする際の態度としては、無責任に映る。

様々な機関が相乗りする探査機では、そうならざるを得ないのかもしれないし、深宇宙探査というチャレンジングなミッションであれば、なおさら責任問題に神経質にならざるを得ないというのは分かる。

失敗の確率が高いからな。

はやぶさ2の場合、初代はやぶさの失敗を踏まえて、成功させなければならないプレッシャーは大きい。

冒険的な行為に価値を与えず、失敗に不寛容な我が国の文化(?)が背景にあることも理解している。

だからこそ、ネガティブな情報の積極的な公表が重要なわけで、搭載前から文鎮化している探査機のことを隠したまま打ち上げ、途中で試みた試験に失敗していることも明かさず、このタイミングで(本体の軽いチョンボと絡めて)出すというのは、国民を馬鹿にしている(そこまで言うかあ?)。

「搭載前にどこまで踏み込んだ試験ができていたのか、という疑問は残るが、現在はローバーの投下中止といったミッション断念の判断ではない。」(初出のヤフーの記事より)

余分な重りを抱えたまま帰ってくるよりは、燃料の節約にもなるだろうから、ゴミはさっさと捨ててしまうのがよろしい。

今のままでは、科学実験の成果はゼロで、工学的にも通信系の深宇宙での動作確認くらいしか成果はない。

(「はやぶさ2」搭載小型ロボットに不具合 東北大など開発)
https://www.sankei.com/life/news/181108/lif1811080021-n1.html

(はやぶさ2搭載ロボに不具合、予定の観測困難に)
https://www.yomiuri.co.jp/science/20181108-OYT1T50134.html?from=ytop_photo

(はやぶさ2
小型探査ロボ不具合 撮影や温度測定不可能か)
https://mainichi.jp/articles/20181109/k00/00m/040/091000c

(JAXAによる「はやぶさ2」の説明会 見えて来た課題)
https://www.zaikei.co.jp/article/20181109/476931.html

各社の報道を見ても、文鎮を積んで飛んだことに対する批判はない。

ミネルバ2-1の大成功や、欧州探査機の投下成功に水を差すことを慎んでいるのかもしれないし、サンプルリターンというメインミッションの経過を注視しているのかもしれない。

或いは、少ない予算と短い開発期間、厳しい制約のなかでのミネルバ2-2に寛容なのかもしれない(大きさ、重量とも、初代ミネルバより大きいですけど:浮沈子的には、その中に移動機構を4つも詰め込むのも問題だと思うけど・・・)。

インテグレーションを担当した東北大学は、面目丸つぶれだな。

浮沈子的には、はやぶさ2から分離して電源環境が変わったとしても、復旧することはないと考えている。

素子そのものの不具合だからな(組み上げた時に壊したんじゃね?)。

叩いて直すレベルじゃない(昔のテレビかあ?)。

ソフトを書き変えて改善するわけにもいかない。

現状では、テレメトリーも取れないという最悪の状態だ。

文鎮のまま、リュウグウ表面から、はやぶさ2経由で通信できたというだけで終わる可能性が最も高い(ピンは返すらしい)。

やれやれ・・・。

疲れる話だな・・・。

再突入体回収(中には何が・・・)2018年11月11日 17:10

再突入体回収(中には何が・・・)
再突入体回収(中には何が・・・)


はやぶさ2のノーコンターゲットマーカーや、ミネルバ2-2の文鎮化隠し(!)で面目丸潰れのJAXA(そうなのかあ?)が、一矢報いた。

(宇宙から帰還。小型回収カプセルを無事回収完了)
https://sorae.info/030201/2018_11_11_htv7.html

「11月11日、太平洋の南鳥島近海に着水した「小型回収カプセル」を無事に回収した」

「「こうのとり7号機」の大気圏再突入前にカプセルは放出され、再突入後にパラシュートで降下した後、南鳥島近海で船舶にて午前7:06頃に回収されました。」

象だか虎だかのマーク(未確認)が付いた魔法瓶の中のサンプル(タンパク質の結晶らしいです)が、ゆで卵になっちまってるかどうかは、開けてみるまで分からない(金属酸化物もあるようです)。

(宇宙実験サンプル格納用 真空二重断熱容器)
https://www.tiger.jp/b2b/oem_aerospace01.html

トラだったか・・・。

まあいい。

「「小型回収カプセル」の実験サンプルは、航空機の輸送を経て、13日にJAXA 筑波宇宙センターに輸送される予定」

(大気圏再突入)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%B0%97%E5%9C%8F%E5%86%8D%E7%AA%81%E5%85%A5

「物体が大気圏に突入する際には、熱の壁による空力加熱(断熱圧縮)が発生し、例えば標準大気でマッハ3の突入速度の場合、理論値でよどみ点温度は350℃を超える(「空気との摩擦」により温度が上昇すると言われるが誤りである)。」

「日本が耐熱タイル技術の開発に消極的だったのは、核ミサイル保有の疑いを減らすためであったといわれている。」

「「こうのとり」3号機には日本の再突入データ収集装置i-Ballが搭載されており、データを収集後に海面上からデータを送信し水没」

今回の再突入体は、マニューバして姿勢を変えることが出来る仕掛けが付いている。

ICBMの核弾頭とは異なり、あまり温度が高くならないように制御された軌道で落ちてきたようだ(未確認)。

例によって、何事によらず有人飛行に結び付けてアウトリーチしたがる我が国では、今回の回収も、将来の有人飛行につながる成果と宣伝しているようだ。

(宇宙実験の試料カプセル回収成功 日本初の独自帰還)
https://www.sankei.com/life/news/181111/lif1811110031-n1.html

「ふんわりと降りる技術は、有人宇宙船開発の最初のステップになるかもしれない」

(小型カプセルが地球に帰還 「こうのとり」から初の回収:追加)
https://www.asahi.com/articles/ASLC54J25LC5ULBJ00L.html

「瞬間的に40G(Gは重力加速度)になる着水時の衝撃にも耐える強度がある。」

どこが「ふんわり」なんだか・・・。

悔しかったら、ドラゴン2が実現できなかった、宇宙船のパワードランディングにでも挑戦してみい!。

まあ、どうでもいいんですが。

ウィキの引用にもある通り、我が国が、ISSから再突入体を投下するのは、これが初めてではない。

(I-Ball)
https://ja.wikipedia.org/wiki/I-Ball

「2012年9月14日14時27分、i-BallはHTV-3が大気圏再突入のためのマヌーバで発生する減速加速度を検知し、これにより主電源を投入して内蔵コンピュータを起動した。」

「フローテーションバッグと結合されたパラシュートは予定通り展開され、これにより急減速したi-Ballはゆっくりと降下を始め、2012年9月14日15時03分頃、西経129.017度、南緯51.867度の南太平洋に着水した。」

「南太平洋に着水後フローテーションバッグで浮遊しながら通信衛星を使用し写真を含めたこれらのデータすべてを日本の北海道大樹町へと送信した。」

この実験では、再突入体の回収は予定されておらず、海の藻屑となった(たぶん)。

なお、あまり宣伝されていないようだが、HTV-2とHTV-3には、米国の再突入体(REBR)も搭載されていた。

(Reentry Breakup Recorder)
https://en.wikipedia.org/wiki/Reentry_Breakup_Recorder

「Kounotori 2の車両は2011年3月30日に再入荷しました.REBRは正常にデータを収集して返しました。」(自動翻訳のままでも、まあ、なんとか・・・)

「他の二つのユニットがために成功裏に使用されたこうのとり3号機 2012年9月14日にその再突入のために、とエドアルド・アマルディ(ATV-3)10月3日2012年に」(自動翻訳のままだと、ワケワカ・・・:何とかしてくれ!)

米国のREBRは、欧州補給機(ATV)にも載せてたみたいだ。

HTV-4でも、i-Ball実験が行われたようだが、一部データに欠損があったとされる。

それ以降は、搭載されなかったようだ。

今回は、ただおっこどしただけではなく、ちゃんと制御して降ろしたところが偉いらしい。

「今回のカプセルはエンジンを噴射して姿勢を制御しながら減速し、試料への衝撃を和らげながら降下できる。」(産経の記事より)

「カプセルは2年後に打ち上げが見込まれるこうのとり9号機にも搭載する可能性がある。」(同上)

わが国独自の回収能力を持つことは必要だろうな。

今は20kgと限られた重量だが、人間を連れ戻せるくらいの能力を持たせたいところだ。

ソユーズ宇宙船も、そろそろ危なくなってきそうだしな。

来年辺りには飛ぶといわれているドラゴン2やスターライナーも、実際はいつになるか分からんしな。

バックアップは、多い方がいい。

でっかいステンレス製の魔法瓶に閉じ込めて制御落下させる。

詰め込めば6人くらいは回収できるだろう。

危機一髪で、ISSの乗員を帰還させることが出来るわけだ。

やれやれ・・・。

しかし、安心するのはまだ早い。

何も知らない船員が、カプセルの蓋を開けると、カルビン君と彼に食われている宇宙飛行士とご対面になったりするわけだな。

(2017年の映画『ライフ』あらすじ・ネタバレ(ラスト結末)!エイリアンのような衝撃SFスリラー)
https://nenozero.info/life_2017_story/

「地球上の海に脱出ポッドが水着しました。」

「その海で魚を取っていたベトナムの漁師たちは、海に浮かんでいた脱出ポッドに近寄り、小さな窓から中をのぞき込みます。」

「そこにはカルビンの触手により身動きがとれないデヴィッドの姿が」

「身体中が侵食されるも意識がのこっていたデヴィッドは漁師たちに「開けるなと!」叫びます。」

「しかし言葉の通じない漁師は扉を開けてしまうのでした」

あーあ・・・。

宇宙飛行士には、ベトナム語のお勉強も必要かもな・・・。

(小型回収カプセルの実験試料、筑波宇宙センター到着!:追加)
https://sorae.info/030201/2018_11_13_jaxa.html

「小型回収カプセルの実験試料は、11月13日(火)午前4:50に南鳥島に到着し、同日午前5:17に航空機によって輸送。9:42に筑波宇宙センターに到着」

今回は、カルビン君はいなかったみたいだな・・・。