負けずに玉手箱を開ける日本2020年05月01日 04:54

負けずに玉手箱を開ける日本


ロス(ロサンゼルス市及びロサンゼルス郡)がPCR検査を無料無制限郡内居住者全員を対象に行うという掟破りかつパンドラの箱をブチ壊す暴挙(!)に出れば、我が国も負けてはいない。

(コロナ抗体検査、5月開始へ 沖縄県とOIST、県立5病院で)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1115399.html

「5月にも抗体検査に乗り出す。2020年度一般会計の第2次補正予算案にOISTへの調査委託料として499万円を盛り込み、5月1日開催の県議会臨時会に提出する。」

「県によると、都道府県レベルで独自の抗体検査を実施するのは初めてとみられる。」

網羅的に市中感染を調査するということではなく、とりあえず、県立病院の感染管理の一環として行うようだ。

「県立5病院に、新型コロナ感染以外で受診した患者から同意を得た上で、血液に抗体があるかどうかを調べる。5病院から400検体を3回にわたって採取し、計6千検体の調査を見込む。」

委託先となる機関に聞き覚えがあった。

(事故と向き合う)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2017/06/11/8591342

「11月14日に沖縄科学技術大学院大学、通称OISTの職員ダイバーが、rEVOというヨーロッパ製のリブリーザーでトライミックスを使用して大学の調査研究中のダイビングで行方不明」(引用より)

やっぱ、そうだったか。

何か縁浅からぬものを感じるな。

つーか、単にまとめて検査できるところがそのくらいしかなかったりするのかも知れない(米軍施設内にはあるかもな)。

琉球新報の記事は続く・・・。

「病院またはOISTの倫理審査委員会の承認を得れば、正式に実施できるようになる。抗体検査を受ける患者の症状や検査期間などの詳細については今後詰める。地域ごとの感染実態を把握し、今後の対策を検討する調査研究と位置付けている。」

PCR検査も、OISTにまとめて委託するようだな(なんか、つながってんじゃねーの?)。

まあいい。

浮沈子足下の東京都でも、抗体検査の嵐が吹き荒れている。

(<新型コロナ>抗体検査5.9%陽性 市中感染の可能性 都内の希望者200人調査)
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020043090070748.html

「東京都内でウイルス抗体検査をしたところ、一般市民の4・8%、医療従事者の9・1%が陽性(抗体あり)」

よく読むと、自分の病院のスタッフの感染管理上の調査に便乗したみたいな感じだが、先日明らかになった慶応病院の行った入院予定者を対象とした抗体検査の陽性率に近いところがミソだな。

「慶応大病院が実施した新型ウイルス以外の入院患者六十七人に対するPCR検査でも四人(5・97%)が陽性だった。同大は「地域の感染状況を反映している可能性がある」と分析しており、今回の検査結果もこの数字に近い。」(解説より)

「原因不明の死者が増えていることからも、PCR検査を拡大して速やかに診断し、早期に治療を開始すべきだ」

抗体検査で感染の広がりを捉え、PCRを増やして早期治療に結びつける・・・。

医療者らしい健全な発想だが、そう上手くいくんだろうか?。

「検査は久住医師が理事長を務める新宿区と立川市のクリニックで二十一~二十八日に実施。ホームページで希望者を募り、二十~八十歳の男性百二十三人、女性七十九人を検査した。」

今回もまた、ガキンチョは検査対象に含まれないしな。

新型コロナの感染は、既に医療というせせこましい重箱の隅の話を超えて、社会経済全体の話に変わってきている。

現在のところ、抗体検査陽性率での最大値は、NYシティの24.7パーセント。

東京都における医療関係者の陽性率が2倍ほど高いことを考慮すれば、NYシティの医療関係者の陽性率は50パーセントか、それ以上になっている可能性もある(未確認)。

べらぼうめ・・・。

こんな話もニュースになっている。

(世田谷区長、区独自での抗体検査検討)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58531620X20C20A4L83000/

「東京都世田谷区の保坂展人区長は27日の記者会見で、新型コロナウイルスの抗体の有無を調べる抗体検査について、区独自での実施を検討する」

擬陽性や偽陰性がどの程度出ているか不明の抗体検査は、切れない刃物みたいなもんだが、PCRとの組み合わせで使い物になるかも知れない。

抗体陽性者が再感染しないというエビデンスはないという。

WHOは、そんなもんに現を抜かしたり、それを根拠に社会的距離政策を緩めたりするのは拙速だと警鐘を鳴らしている。

PCRの体制強化こそが、王道だと言いたいんだろう。

そりゃあその通りだが、ロスのように全面展開する度胸は他にはない(度胸なのかあ?)。

まあ、どうでもいいんですが。

PCRで不安商売を展開しようとして、のっけから躓いた楽天は、しばらく鳴りを潜めていそうだしな。

不安商売のネタとしては、切れ味が悪い方がいいかも知れないという話もある。

(コロナ「抗体検査」の意味は 民間で実施している医師が解説)
https://article.auone.jp/detail/1/2/2/2_2_r_20200430_1588198451720793

「同院では4月27日から一般向けの抗体検査の提供を始めた。」

「費用は5500円(税込、自由診療)だ。」

「経済活動の再開はデータに基づいて判断すべきだ。抗体検査がカギとなる」

しかし、どうやら陽性率が高いNYシティの方は、経済活動の再開が遅れるということになるようだ。

個人が不安から検査してもらう意義は何処にあるのか。

「コロナなどの抗体の場合、免疫の“記憶”が残っている間は、同じウイルスに感染しても症状が出なかったり、軽くなったりすると考えられています。ただ、新型コロナの場合、その記憶がどれだけ長くもつかがまだわかっていません。それゆえ“抗体があったからもう心配ない”とは喜べないところではあります」

「抗体があるうちは、2回目に罹った際に重症化する可能性は低くなると考えられます。医療関係者をはじめ、自身の仕事に取り組むうえで、抗体の有無という参考情報があることの意味は大きいのではないか。ただし、重症化率がどのくらい低下するかは判明していないので、陽性で抗体があったからといって、“自分はもう大丈夫”と過信するのはよくない。また、2回目以降の感染で、自分には症状がないまま他の人にうつしてしまう可能性は残っていることにも注意が必要です」

わけわかだな。

ただし、どっちつかずの不安から解放されることは間違いない。

抗体検査は、切れ味が悪く、上手く使わなければ弊害の方が大きいかも知れない。

「日本赤十字社も、献血血液で新型コロナウイルスに対する抗体検査に使用する測定キットの信頼性を評価する研究を実施すると発表した。5月1日にも、最初の調査結果が公表される予定だ。」

抗体検査を初め、新型コロナを巡る状況は、急速に変化している。

医療崩壊を避けるために、市中感染をまん延させた政策が正しかったのかどうか。

不都合な真実が次々と暴かれ、当局と医療業界の手の届かないところで、事態は急展開しつつある(そうなのかあ?)。

自分が、今、新型コロナに罹っているかどうか、既に罹ってしまって治っているのか。

例外とはとても言えない規模の無症候性キャリアの存在(発症する感染者よりもはるかに多い?)と、発症前の感染能力(WHOのお墨付き)。

抗体保有者の再感染の可能性や、通常の検体からは検出されない無症候性キャリア(継続感染か)の再発症など、事態をややっこしくする要素にも事欠かない。

大規模で網羅的なPCR検査とルーチン化した抗体検査が何を暴くことになるのか。

浮沈子は、やがて大多数の人類がこのウイルスに曝されて、第三種人類になることを考えている。

新型コロナに罹患しないように動いている今の姿は、重症者の治療を継続するための仮の姿だ。

一時的に、逆方向に走っているに過ぎない。

ワクチンとか特効薬が出来るまでの繋ぎだ。

効くか効かないかは分からないが、ワクチンが出来れば一斉に接種が始まるに違いない。

それは、第一種人類(新型コロナに遭遇していない)から、第二種人類(新型コロナに遭遇中!)を通り越して、疑似感染というバイパスを通って一気に第三種人類に至る道だ。

どうやら、このウイルスは封じ込めるには、感染力が強過ぎるようで、制御しながら集団免疫に持ち込むよりほかに手はなさそうな気がしてきた。

一人の感染者も出すまいなどと、他県からの来報を拒否している地域は、これからのワクチン開発までの長い長い道のりを、恐怖の中で過ごすことになる(そんなあ!)。

確かに、今はその選択と集中は正しいかも知れないが、どこかで必ず転換点を迎えることになる。

NYシティの抗体陽性率の高さは、その可能性を感じさせる。

開いた玉手箱から何が出てきて、その結果がどうなるのかは誰も知らない。

それがどれ程不都合なものであれ、我々は目を背けることはできない。

心して向かい合うしかないのだ・・・。

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