機上の空論(タイ帰国編)2014年02月20日 10:30

機上の空論(タイ帰国編)
機上の空論(タイ帰国編)


いっしょに潜ったエイミーが、国に帰ったんだそうだ。

YASKOさんからのメールに、そうあった。

次回、また、沈船に行けるかな、と思っていたが、叶わなくなった。

ガイドと潜るダイビングは、一期一会の面も持つ。

彼らも、そう思っているかもしれない。

プーケットの空港で搭乗を待ちながら書いている。

雑多な言語と、人々が行き交う。

後ろの席では、こてこてのロシア語が飛び交い、横の席ではアラブ系のおっさんがデジカメと格闘中だ。

浮沈子も異様なのだろうが、ここでは埋もれている(たぶん・・・)。

思ったより中国人は少ない。

時間帯のせいなのだろうか。

日本人らしき人もいるが、パッと見では分らない。

昨日行ったインド料理屋では、浮沈子自体が中国人と間違えられて、ニーハオとか挨拶される。

まあ、どうでもいいんですが。

TG218便の搭乗には、まだ1時間くらいかかりそうだが、既に帰国モードに入っているので、店をひやかしながら見て回る気力もない。

スワンナプーム国際空港では、またまた、とんでもない距離を歩かされるんだろうか?。

荷物の心配をしなくてもいいように、暖かいものは手元に置いている。

預け荷物はダイビング器材が99パーセントで、20キロを超えた。

工具と予備のレギュレーターを減らしても15kgにはなるだろう。

BCとレギセット2個は必須だが、デジカメはいらないかもしれないな。

ゴープロだけにしよう。

フィンは、考え物だ。

推進力を確保する上では必須だが、どこでも借りられる。

あるいは、軽量なプラスチックタイプのものをあつらえるか。

フルフットかオープンヒールか。

ボートがメインなので、フルフットでもいいのだが、ブーツはブーツで便利である。

レンタルしても、大した金額ではない。

いろいろ試して、持ち歩きたいものに出会ったら買ってもいいかな。

そろそろ搭乗が始まったようだ・・・。

・・・。

TG640便は、強い追い風の中、成田に向かって飛んでいる。

スワンナプーム国際空港では、迷うことはなかったが、2kmは歩かされた気がする。

何処にも寄り道しないで、乗り換えに2時間かかった。

ふざけた空港もあったものだ。

まあいい。

エリジウムとかいう訳の分らない映画を、夢中で見てしまった。

マット・デイモンが出ていたので、期待したのだが、ちょっと外した感じだ。

軌道上のドーナツ型の宇宙ステーションが、どうやら人工重力で大気を保持しているらしいところが、この映画のユニークな設定だ。

万能治療器を、話のコアにしたところもいい。

要素的には悪くないが、全体の筋立てや、話の展開が稚拙だ。

何で、白血病の少女が、包帯を巻いているのか。

医療の捉え方は米国流だが、顔面を手榴弾で吹っ飛ばされた敵役が、3Dプリンターのように顔面を再生してしまうというのには笑えたな。

ⅰPS細胞やSTAP細胞もびっくりだ。

放射線照射による滅菌という、一般には馴染みのない技術が紹介されている。

この辺り、浮沈子的には興味深かった。

その工場から飛び立つシャトルが、ブガッティというのは、なんか裏話がありそうだな。

暗号化されている再起動プログラムを、平文で修正できたり、筋立ての細かいところも詰めが甘い。

人工外骨格でマッチョになるアイデアはいいが、院内感染で敗血症になりそうな手術室も願い下げだ。

防衛長官(ジョディ・フォスター)が、せっかくいい味出していたのに、途中で殺してしまうのは惜しいな。

・・・。

A380は、今回も後部2階席ということになった。

もうすぐ台湾にさしかかるところだ。

あと1時間くらいで朝食になるだろう。

一寝入りしておこう。

心の旅(旅立ち編)2014年02月20日 22:13

心の旅(旅立ち編)
心の旅(旅立ち編)


旅から旅へ。

どれだけ長くふるさとで過ごそうが、それは束の間の滞在であり、旅と旅との間にある休符に過ぎない。

次の旅は、フィリピンのトゥバタハリーフへの4月19日からのクルーズである。

これがまた、大変なスケジュールなんだが・・・。

まあ、まだ先のことでもあり、ゆっくりと準備をすればいい。

3月も、どこか近場にいこうかなと思っているが、まだ決めていない。

なにしろ、今朝、帰ってきたばかりなのだから・・・。

初めてのタイ。

初めてのプーケット。

初めてのピピ・ドン島。

10日間の旅は、過ぎてしまえばあっという間で、本当に行ってきたのかどうか、夢だったのではないか、何か胡蝶の夢を地でいっているような気になる。

間違いない、絶対に行ったのだ、といえるのは、画像にあるYASKOさんのサイン。

ピピに渡った日に、シーフロッグで書いていただいた。

サインを貰う経験がなかったので、サインペンを携行せず、失礼をしてしまった。

電子書籍ばかりの世の中になったら、こういう習慣はなくなってしまうのだろうか。

それとも、「電子サイン」なる代物が登場して、メール経由でもらうようになるのか・・・。

世も末だな。

浮沈子は、往復1万km以上の旅をして、著者と会い、直筆でのサインを貰った。

だからどーした?、といわれれば、どーってことはないのだが、その津波の起こった現場でのサインということは、それなりの意義があるだろう。

港付近では、大規模なショッピングモールの建設工事が行われ、次回のピピ旅行の際には見違えるようになっているかもしれない。

今年の暮れの26日には、Xデーから10年が経つ。

サイドマウントの練習も、ずいぶんたくさんしたような気がする。

他のダイバーは、例外なくバックマウントで、リブリーザーダイバーも皆無。

典型的なリゾートダイブで、ナイトロックスさえ、浮沈子だけ・・・。

ピピでは1本200バーツ(600円余り)の追加料金だが、プーケットでは300バーツだった。

サイパンに比べたら、激安だ(1本30ドル!)。

アナライジングも、一人でできるようになりました!(YASKOさん以外は、やってくんないので)。

ダブルタンクの運用であることを考えれば、そのパフォーマンスは高く、エントリー・エキジットも、コツさえ掴めば浮沈子でも何とかなってしまう。

だいたい、こういうところのダイビングを、ガスの残量を気にせず(いや、チェックはしますが)潜ることができたのも、サイドマウントのおかげである。

沈船だって、これなら十分な時間をかけて楽しむことが出来る。

また、エイミーと潜りたかったな・・・。

カメ、アオリイカ、ウミウシ、ニシキフウライウオ、コブシメ、レオパード・シャーク、ツマグロ・・・。

とりあえず、出るものは見たし、一通りのカンは養えたか。

ここでのダイビングは、いわゆる観光地のダイビングに染まり過ぎていて、浮沈子が求めるダイビングとは少し違う。

それを補ってくれたのが、カタ・ビーチのビーチダイビングだ。

体調を崩して、耳抜きに苦労したが、それでもなんとか全ダイブで抜けてくれて良かった。

ロングダイブ1本を含む13本を潜った。

課題も見えてきたな。

カタリナ12リッタータンクの浮力の変化に、どう対応するか。

やっぱ、CCRでなくっちゃ、浮沈子は満足できないとか。

CCRの方は、パラオという新たなゲレンデの開拓を目指す。

デイドリームさんの「龍馬」(クルーズ船)に乗って、CCR三昧で潜りまくるわけだな。

それは、5月の後半以降だ。

その後は、どうするか。

まだ、何も決まってはいない。

まっさらなカンバスに、旅のプランを描く。

心の旅が始まる・・・。

心の旅(ダイビング事故)2014年02月20日 23:35

心の旅(ダイビング事故)
心の旅(ダイビング事故)


インドネシア・バリ島のダイビング事故は、当局による捜索が事実上打ち切られることになった。

事故から7日目。

結局、5人が生還し、1人が死亡、1人が行方不明となった。

7人全員が死亡または行方不明でもおかしくなかったことを考えると、幸運が重なった結果とはいえ、最悪の事態ではなかったかもしれない。

須賀次郎氏のブログには、この件に関するわが国業界の反応が書かれていて興味深い。

(0219 要約するとー2)
http://jsuga.exblog.jp/22094114/

「バリ島の漂流のこと、この数日振り回さら、ブログも書いたのだが、現時点での論評とか、予想は控えるようにと、忠告され削除した。僕は走りながら考えることが多い。意見を出して、反応を聴いてまた考えを変える。つまりディベート的な方向だ。しかし、人の生き死にかかわることだし、業界もかかわりが強い。内輪での忠告であり、正しいので削除した。」

「漂流事故についてはフェイスブックに最終的な意見を書いた。
「漂流事故については、もう、忘れたようにしましょう。結論がどこかで出たら、考えて、ブログで意見を述べます。ただ、いえることは、現地からの情報に一喜一憂したことは決して悪いことだとはおもっていません。その一喜一憂で、それぞれ、たくさんいろいろなことを考えたはずです。ヘリを飛ばす費用が僕たちの常識を超えて集まったことも、誰も知らない、だれも一喜一憂しなければ、費用を募金することもないでしょうし、そんなお金も集まらないでしょう。一喜一憂することが悪いことではないと同様に、募金も悪いことではないとおもっています。ここでまた物議を醸す発言かもしれませんが、一切の制限に類することは好きではありません。夢と冒険を求めて、自己責任で海に潜ります。自己責任とは、過ちは過ちとスッキリ認めて、次の活動に、自分の意志で情報を集め検討し安全対策を考えることです。」」

その後の報道をみると、結局は、岩場に辿り着けた者だけが帰ってきたことになる。

(崖下で高波にのまれたか? 亡くなった宮田さんと不明の高橋さん)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140220/asi14022020330002-n1.htm

助かった方々の漂流自体は、短期間であった。

この事故は、起こるべくして起こっている。

いままでも起きてきたし、残念ながら今後も起こるに決まっている。

短時間の嵐のようなホワイト・スクウォール(白い嵐)は、映画のネタにもなった。

(白い嵐)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E3%81%84%E5%B5%90

浮沈子は、そういう突風に遭遇した経験はない。

しかし、こんな現象が何度も起きるような海域で、泡を頼りのドリフトを繰り返せば、絶対ロストは発生する。

ナチュラル・ナビゲーションで帰ってこられるビーチダイビングがよろしい。

あるいは、適当に、その辺で拾ってもらえるピピのような、流れていないドリフトダイビング(?)。

ビーチダイビングがいいな。

潜行索を使って、そこに戻ってくる方法でもいいし、2つの潜行索を使ってドリフトするのもいい。

外海のど真ん中で、雨が降ったり、突風が吹くと見えなくなるというような泡を頼りにするダイビングは、止めた方がいい。

それでも、ドリフトは楽チンだから、どーしてもといえば仕方ない。

また、流されて頂くしかない。

世界の船舶関係の法令が想定していない事態、つまり、自らの意思で船を放棄し、あろうことか、水面で助けを求めることすらせずに、水中に消える船客・・・。

何度も書いて恐縮だが、船長に海中のダイバーの回収義務はない。

浮上して、合図を送り、確認できて初めて救助義務が発生する。

確認できなければ、当局に通報して、後は、民事上の問題だ。

今回の事故で、その辺りがどうなるかに、浮沈子は興味があるが、報道の内容からして事件になることはないと思われる。

当局への通報が遅れたということがあるかもしれないが、その間は、自ら捜索していたわけだし、どの時点でロストと判断するかは、海況や従来の経験にもよるので、一様にはいえない。

結果論として、もう少し早くギブアップして通報していたら、初日に回収できたかもしれないという「タラレバ」的な話はある。

ピピの周辺だって、人事ではない。

ビダ・ノックとビダ・ナイとの間で漂っていた浮沈子だって、迎えの船が来なければ、海の藻屑となっていたかもしれない。

これはもう、信頼関係以外の何物でもないな。

ダイバーを回収することに命を張って、船を沈めたって、ダイバーだけは確保する(どうやって?)くらいの覚悟が必要だ。

いっそのこと、潜水艦でダイバーを回収するというのはどうか。

つまり、ダイバーを放したら、自分も潜って、ドリフトする。

でもって、水中でエアロックを開放して回収するわけだな。

うーん、これは、意外に盲点かもしれない。

これなら、サイドマウントでも、CCRでも、怪力のボートスタッフに頼らなくてもいい。

バリ島のドリフトダイビングに、潜水艦が導入されたら行ってみてもいいかな。

さもなければ、自動追尾式のROVを導入して常時モニターする。

最低のスキルに、最高の器材!。

画像は、今回泊まったセントラ・アシュリー・ホテル・パトンの616号室。

部屋はともかく、夜は、斜向かいのハード・ロック・カフェの生ステージが、大音量で聞こえてくる。

最低のスキルに、最高の器材!(???)・・・。