スピード802015年11月19日 05:54

スピード80
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(Ebola Situation Report - 18 November 2015)
http://apps.who.int/ebola/current-situation/ebola-situation-report-18-november-2015

(エボラ熱再発症の女性退院 - 英看護師)
http://news.mynavi.jp/news/2015/11/13/014/

「エボラ出血熱の治療を終えて退院した約9カ月後に再び発症し一時、危篤状態となった英国の女性看護師ポーリン・カファキーさん(39)が回復し、ロンドンの病院を退院した。」

「地元の英北部スコットランドに戻り、最大都市グラスゴーの病院で最後の治療を受けているという。」

良かった。

(ギニア最後のエボラ患者が回復、終息宣言秒読みに MSF)
http://www.afpbb.com/articles/-/3067082

「国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は17日、ギニアで判明している最後のエボラ出血熱患者の回復を明らかにした。」

「公式の終息宣言は、ウイルスの潜伏期間の2倍に相当する42日間に新規の患者が現れないことが確認された後となる。」

「WHOは先週、シエラレオネでエボラ感染が終息したと宣言。リベリアも9月に終息宣言が出ている。」

「ギニアがこれに続くことは、流行の中心地となった西アフリカ3国の「エボラからの解放」を意味するため、寄せられる期待は大きい。」

いよいよだな。

もう、時間の問題だろう。

何か、予期せぬことが起こっても、それは、想定の範囲内ということになる。

対処可能だし、やり方は分かっている。

その体制も、とりあえずある。

長かったな、この1年半近く。

エボラを追い続けてきた。

追い付くことができるのか、それとも、人類を恐怖に陥れることになるのか。

スピードが大切だと思って、そういうタイトルを付けた。

このタイトル以外にも記事を書いたが、メインだけで80回にもなるとは思わなかったな。

浮沈子の懸念は、今のところ外れている。

それは、悪い話ではない。

不顕性キャリアの問題は、専門家が今後対応していくことになるのだろう。

ワクチンの話とか、治療薬の話もあまり聞かなくなった。

現実の対応が終わり、これからが本当の仕事になる方々も多いだろう。

致死性の高い感染症は、それ故に研究が困難だ。

後遺症の問題もある。

今までもあったのだろうが、余り話題にはならなかったのかもしれない。

クリスマスには間に合わなかったが、年内に終息宣言を出せるかもしれない。

推定では、2年前の12月に最初の感染があったといわれている。

ほぼ、2年前ということになる。

WHOに最初の感染報告が上がったのは、昨年の3月だ。

その間に、感染者は100人を超えていたと思われる。

(2014年の西アフリカエボラ出血熱流行:流行の始まり)
https://ja.wikipedia.org/wiki/2014%E5%B9%B4%E3%81%AE%E8%A5%BF%E3%82%A2%E3%83%95%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%82%A8%E3%83%9C%E3%83%A9%E5%87%BA%E8%A1%80%E7%86%B1%E6%B5%81%E8%A1%8C#.E6.B5.81.E8.A1.8C.E3.81.AE.E5.A7.8B.E3.81.BE.E3.82.8A

「3月22日にギニア政府は、フランスのリヨンにある研究所から病気がエボラ出血熱であるとの報告を受け、その時点での感染被疑者は80人、死亡者は59人だと発表した。ギニア保健省からの通告に基づき、WHOは3月23日に第1報を出した」

浮沈子が記事にしたのは、7月9日。

感染者は800人を超え、死者も500人を超えていた。

もう、誰もが、危機感を抱き始めてはいたが、2万人を超える感染者と、1万人を超える死者を出すとは、この時には想像もできなかったな。

もっと、小規模で終息するかと思っていた。

リベリアで、爆発的に増えだしたときにはビビった。

国境を越えて、世界中に広がる懸念もあったしな。

去年の秋になっても、増加は続いていたが、年末頃になって、ようやくピークが見えてきた。

年明けからは、終息への期待が高まった。

春先には、収まってきて、ようやく先が見えてきた。

夏までには完全終息すると思っていたが、長期的な感染が続いて、秋になった。

いくらなんでも、もう大丈夫だろう。

今回の流行の終息は、文字通り時間の問題だ。

この間に、コンゴでも異なる流行があったことも忘れてはならない。

まあ、あっちはすぐに収まったけどな。

何がこれだけ大規模な流行を引き起こしたのかは、十分に検証される必要があるだろう。

基本的には医療資源が乏しく、感染症に対応できなかったということもあるが、それは、今までの流行も同じだ。

初発の対応で遅れたこと、独自の埋葬習慣、首都に広がったこと、当初、移動が制限されなかったこと、感染症に対する知識の欠如、政治的対立を引きずっていたこと、エトセエトセ。

国際援助のタイミングも悪かったな。

もっと早い時期に、大規模に投入すべきだった。

失わずに済んだ命は多い。

しかし、終わったことを嘆いても仕方ない。

前を見て、進むだけだ。

そうあってほしいし、そうすべきだろう。

こういうことを書けるようになったことに、本当に感謝すべきだ。

エボラは、人が人に感染させて広がる。

エボラのスピードは、つまり、人間が感染させるスピードに他ならない。

絶対的な感染力が大きくなくても、そのスピードがこれ程早くなるというのは異例だ。

そこから、しっかりと学び取らなければ、再び同じことが起こる。

アホじゃないんだから、それだけはやめてもらいたいな。

エボラは、いつの日か、必ず人間の中に戻ってくる。

これまでもそうだったし、これからも、きっとそうだ。

明日か、来年か、もっと先かは分からない。

確かなことは誰にもわからないのだ。

ただし、1つだけ言えるとすれば、我々がエボラのことを忘れた頃に、それはやってくるだろうということだ。

おごることなく、備えを忘れず、正しく恐れ、怯まないこと。

今回、医療関係者の犠牲者が多かったことは、記憶しておくべきだろう。

劣悪な状況の中で、十分な対策を取れずに罹患してしまったことは残念だ。

今日の安寧が、彼らの尊い犠牲の上に築かれたものであることも、また、確かである・・・。

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