テスラる!2013年11月22日 15:15

テスラる!
テスラる!


テスラのモデルSに短時間試乗した(浮沈子が試乗したのは、白のモデル:色は9種類あるとのこと)。

リニアな加速感と、しっかりしたボディ(アルミだそうです)が印象的な、大柄なクルマだ。

横に乗ってくれた営業さんは、500Eの車検はいつだとか、乗換えを検討しているのかなどと、熱心に話しかけてくるが、浮沈子は、それどころではない。

硬い足回りの調整はできず、車高調付きのサスを調整しても乗り心地は変わらず(高さが変わるだけ)、さらに足回りを固めた仕様をドイツで売るのは大変だな、などと考えながら運転していた。

アメリカでも、これ(硬いサス)で売ってるんだろうか。

ハンドルの操作は、軽過ぎず、重過ぎずでちょうど良い。

もちろん、エンジンの振動などはまるでない(エンジン、ないし・・・)。

リアの一番遠いところにあるモーターの音は、お台場を昼間走る分には全く聞こえない。

はっきりいって、これは高級車かどうかという評価以前のクルマである。

アメリカ製の、家庭電化製品のようなもんだ。

デカくて、頑丈で、融通が利かない。

ワイファイでインターネットに常時繋がっていて、ドデカイ17インチモニターには、あらゆる情報が呼び出せる。

動くアイパッドだな(たぶん、アンドロイドだが)。

そっちの性能は、テグラ3の高速性が発揮されて、申し分ない(バッテリーは十分あるし)。

クルマとして、プレミアムカーに仕上がっているかと言われれば、浮沈子は、ノーと答える。

しっかりとした足回りの、よく出来た電気自動車ではある。

リーフの延長線上にあるクルマだ。

サスペンションは、よく出来ていて、心配していたような変な動きはなかった。

上物が重い(2トン以上)ので、バネ下は、逆によく動く。

その意味では、高級感があると言えなくもない。

しかし、ゴツゴツ感は、はっきりとある。

高級車の乗り心地の良さを期待して乗ると、思いっきり外されて、ガッカリする。

BMWの750ⅰの方が、遥かに高級感があるくらいだ。

乗り心地で、失格である。

ブレーキは、回生を最低にして乗れば違和感はない。

ノーマルの回生では、エンブレ(モーブレ?)利き過ぎである。

ブレーキは、合格だな。

750ⅰよりもいい。

クリープもちゃんと付いていて、違和感のないオートマが味わえる。

左ハンドルで、右後方の視界があまり良くない。

真四角の500Eと比べてはいけないのだろうが、ちょっと見難かった。

試乗を終えて、戻ってくる。

パナソニックの館内に置かれたシャシーは、撮影禁止ということで、写真は撮らせてもらえなかった。

電池の本数(パナソニック製18650)も、搭載重量も非公表だそうだ。

(Tesla Motors Could Double Global Demand for Panasonic 18650 Lithium-Ion Cells)
http://www.greenoptimistic.com/2013/09/05/tesla-motors-double-global-demand-panasonic-18650-lithium-ion-cells/#.Uo7nB9K-3Ak

(Tesla Model S Could Consume 100% Of World’s Laptop Batteries)
http://cleantechnica.com/2013/09/10/tesla-model-s-could-use-all-the-worlds-laptop-batteries/

ほかにもいくつかの記事があって、概ね7000本と書いてあるものが多い。

1本の重量は、約45gとある。

(NCR18650)
http://industrial.panasonic.com/www-data/pdf2/ACA4000/ACA4000CJ247.pdf

18650型には、複数の種類があるようで、無印、A、B、Fとある。

(円筒形リチウムイオン電池)
http://industrial.panasonic.com/www-cgi/jvcr21pz.cgi?J+BA+3+ACA4001+4++JP

記事を見ても、どれに該当するのかは不明だ。

(パナソニック独自の高容量セルを搭載 テスラのEV「モデルS」へのリチウムイオン電池セル出荷1億個を達成)
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/2013/06/jn130612-6/jn130612-6.html

仮に、45gとすると、315kg。

これに、制御回路や、ケース、配線、冷却系(液冷)が加わると、軽く400kgを超える。

おそらく、500kg近いのではないか。

大変な重量物を腹の下に抱えて走っていることになり、それだけでもエコとはいい難い。

問題は、他にもある。

充電時間の長さが、ハンパではない。

200V充電でも、5時間かかる。

家庭用100Vでの充電時間は、ここにあった。

(テスラ・モデルS試乗 〔4〕)
http://i.jiji.jp/jc/car?id=tesla-s_drive04

「通常の100Vコンセントからだと1時間で10km分の充電が可能」とある。

なんと、満充電に50時間かかる計算になる!!!!!。

米国で普及している440Vのスーパーチャージャーは、日本にはないのだ。

価格的にプレミアムカーであることは間違いないが、このクルマに1000万円突っ込むのは、いかがなものか。

500km走って1000円という電気代は、確かに安いが(500Eの10分の1以下!)、このクルマの価値は、500万円がいいところだ。

500万円の差額を燃料代で取り返そうと思ったら、月に2万円、250か月として約21年かかる計算になる(オイル交換もないので、もう少し早いかも)。

後席にも座ったが、乗る際には頭をぶつけないようにしなければならない。

新しがり屋の金持ちが、使う金に困っているのなら別だが、オンリーワンのクルマにするには、使い勝手がいいとはいえない。

モデルXの次には、300万円くらいで買える、廉価版を出すといっているので、どうしても電気自動車に乗りたければ、それを待ってからでも遅くはない。

程度のいいガソリン自動車に乗れるのは、今のうちなんだから。

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