NGL2018年03月26日 20:23

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NGL(Next Generation Launch System)という、得体のしれないロケットの計画が始まろうとしている。

(NEXT GENERATION LAUNCHER CONSIDERED UNDER U.S. AIR FORCE’S EELV PROGRAM)
http://www.spaceflightinsider.com/missions/defense/next-generation-launcher-considered-u-s-air-forces-eelv-program/

「We also have a heavy vehicle in that offering, which actually exceeds the capabilities of Delta IV Heavy.」(デルタIVヘビーの能力を実際に上回っている同社の製品には、重い乗り物も含まれています。:自動翻訳のまま:以下同じ)

インタビュワーは、驚いているが、浮沈子もびっくりだな。

「Wow. It exceeds Delta IV Heavy’s capabilities? That’s impressive.」(うわー。それはDelta IV Heavyの能力を超えていますか?それが印象的です。)

オービタルATKは、ノースロップグラマンによる買収が決まっている。

(オービタルATK)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%BF%E3%83%ABATK

「2017年9月18日、ノースロップ・グラマンに負債を含め92億ドルで買収されることが発表された」

デカいな。

しかし、ロケットという枠組みの中だけでは、これらの動きは理解しがたい。

(米国・オービタルATKの新型基幹ロケット「NGL」が狙う"漁夫の利")
https://news.mynavi.jp/article/20180314-orbital_atk/

防衛産業の合併による資源の集中は、先進的な開発に突っ走るスペースXなどの新興宇宙企業や、それに追随せざるを得ないULAなどの既存の勢力に対するセーフティネットの役割を果たす。

年に1本上がるかどうかも分からないSLSの固体燃料ブースターだけじゃ、食っていけないというのも確かだがな。

鳥嶋さんが言うように、ULAなりスペースXなり、どこかが開発に失敗するとか、大幅な遅れをきたした時には、いつでも取って代われる用意が必要だからな。

再使用なんてしないで、使い捨ての固体燃料ロケットで打ち上げる。

精密な制御が必要な3段目だけ、どっかから出来合いのを調達してくればいい。

2段目までは、ミサイルと同じでいい。

値段がそこそこで、パワーが出ればいいのだ。

絵面を見ると、周りにはブースターも付いている。

この辺は、自前で賄えるわけだからな。

問題はない。

ミサイル作ってるわけだから、そっちの方のノウハウは充分だ。

今後の開発としては、制御系を統一して簡素にするんだといっている。

小規模ロケットから、デルタ4ヘビーを超える重量級まで、固体燃料ロケットでラインナップを形成する。

他の企業には、まねのできない芸当ということになる。

オービタルATKにとって、打ち上げロケットはミサイルの延長線上にある(そうなのかあ?)。

ミサイルは、基本的に再使用しないしな。

狙いを外して、回収できてしまうようじゃあ、困るじゃん!?。

一発必中で命中しないでどーする?。

3段目に液体燃料ロケットを使うなんて言うのは、軟弱だな。

最後まで固体燃料で行けよ!。

まあいい。

世の中、再使用ロケットか、使い捨てかとにぎやかだが、固体燃料ロケットだって、外側を回収して再使用していたからな(スペースシャトルのSRBとか)。

ひょっとしたら、1段目くらいは将来的に再使用になるかもしれない。

ちなみに、SLSの固体燃料ブースターは、再使用しない。

宇宙ロケットだけではなく、ミサイルと一体になった固体燃料ロケットの位置づけが肝というわけだ。

どれだけ再使用ロケットが幅を利かせても、ミサイルを作り続ける限り、固体燃料ロケットは不滅だ。

まあ、そのうち、あれだな、レーザー兵器とかが実用になって、瞬殺できるようになればお役御免になるかもしれない。

まあ、どうでもいいんですが。

米国には、旺盛な衛星需要があるから、多くのロケット企業が出てきても、受け入れる余地はあるだろう。

大量生産向きの固体燃料ロケットなら、価格的にもいい勝負に持ち込めるかもしれない。

空軍は、ULAやスペースXに対する保険としての位置づけで開発を進めるんだろうが、意外にいい感じで食い込める可能性もある。

スペースXやブルーオリジンは、確かに民需で手いっぱいになる。

当分、インターネット衛星で目一杯だからな。

それでも、稼げるところで稼がなければ、儲けは出せないから、政府系の打ち上げにも手を出すことになる。

漁夫の利を得る所まではいかないかもしれない。

おこぼれを頂戴する程度か。

それでも、小型ロケットだけではなく、中型から大型のロケットに食い込もうというわけだから、既存の技術を使うとしてもリスクが皆無ではない。

開発コストをかけないのではなく、かけられないだけの話だからな。

政府が出資する開発費の大半は、再使用ロケットの方に行ってしまう。

オービタルATKは、しょせん当て馬なのだ。

それは分かっている。

だからこそ、ノースロップグラマンとの合併(吸収)の意味がある(あすこは、レーザー兵器もあるしな)。

もう、米国は、多くの軍事企業を抱えているわけにはいかなくなってきたということなのかもしれない。

再編は、これからも進むだろう。

ひょっとすると、スペースXがボーイングの傘下に入ることになるかもしれないし(まさか・・・)。