MRJは飛ぶのか?2017年02月03日 00:15

MRJは飛ぶのか?
MRJは飛ぶのか?


風邪を引き込んでしまって、フィットネスも休み。

込み入ったことは、頭がボーっとしていて書けない。

まあ、いつものことですが。

MRJが、5度目の納入延期になったという。

原因はいろいろあるようだが、ライバルのエンブラエルも延期されたということで、合わせたのかもしれないな。

2020年だというから、オリンピックを意識したことは間違いない。

浮沈子の記憶が確かならば、YS-11も、オリンピックの聖火を運んだ。

(試作(準量産)1・2号機:試作2号機c/n1002 JA8612:③東京オリンピック 聖火輸送YS-11参照)
http://dansa.minim.ne.jp/RS-04YS-1-2Sisaku12.htm

「国内は 、沖縄から千歳までの国内聖火輸送に日航製所有のS-11(JA8612試作2号機)を全日空がチヤ一夕ーし聖火を運ぶというものである。海外聖火輸送のアテネから沖縄まではJALのDC-6Bで行われた。」

なーんだ、沖縄(当時は米国占領下)までは別の飛行機だったんだ・・・。

国内だけ(沖縄は、厳密には国内じゃないけど)。

しかも、量産試作機。

今回も、おんなじようなこと、考えてんじゃないのかあ?。

三菱がやりそうな話だしな。

度重なる納入延期で、とうとう社長交代となった。

重工本社から送り込まれた新社長の元、オリンピックに間に合わせるため(?)の徹底管理が行われる(たぶん)。

(三菱航空機、新社長に水谷常務 三菱重工・宮永社長「グループ全体でMRJ推進」By Tadayuki YOSHIKAWA)
http://www.aviationwire.jp/archives/111207

「森本浩通社長は、3月31日付で退任する。」

「引責との見方を否定した。」

米国に渡った試験用の機体は、既に飛行試験を始めたと報じられている。

産みの苦しみというヤツだろうな。

大勢のお客さんを乗せて飛ぶわけだから、改善すべき点があれば、今のうちにダメだししておくに越したことはない。

今回の延期の中には、電子機器の配置の問題が含まれているようだしな。

機首への集中配置より、後部にも分散して配置した方がいいということらしい。

本当にそうなのかは分からないが、配線を含めた大改修となる。

浮沈子は、A380が配線のやり直しで大幅に納期が遅れたことを思い出した。

([エアバス社]A380の納期がまた遅れる)
http://blog.goo.ne.jp/flight2005/e/39e876a40be000404b7486cf42870476

「配線の不具合が原因で、納期遅れの発表はこれで3度目。当初計画に比べ2年の遅れとなる。」

(エアバスA380:スケジュールの遅延と受注)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%83%90%E3%82%B9A380#.E3.82.B9.E3.82.B1.E3.82.B8.E3.83.A5.E3.83.BC.E3.83.AB.E3.81.AE.E9.81.85.E5.BB.B6.E3.81.A8.E5.8F.97.E6.B3.A8

「A380の最大定員853席すべてに個別に引かれた電線は延べ約563kmにおよび、接続や収納に予想以上の時間を要していることと、サービスの一環として座席に配したオーディオ機器の配線によって重量が予想以上に増え、対応に時間がかかった。」

「顧客ごとに異なる内装仕様に対応するため、機内の配線設置に手間取っていることが原因とされている。社内で使用しているCADソフトCATIAが、ドイツとスペインではバージョン4を使っていたのに対し、イギリスとフランスではバージョン5に変更していた事でデータの共有に問題が起き、ケーブルの長さが設計変更に対応していなかったという」

最近の航空機は、座席にモニターとか置かないのが流行りらしい。

もう、みんな、タブレットとか持ってるしな。

ノイズ対策も施されていて、機内Wi-Fiで接続して、免税品の注文から映画鑑賞、飛行経路の表示まですべて行う。

便利だ。

強制的に見せられることもないしな。

そのうち、誰も読まない機内誌とかも消えてなくなるに違いない。

ゲロ袋と、緊急手順書だけで沢山だ。

MRJの場合は、インフォテインメント関係ではなく、操縦関係の配線らしいから、重量、長さ的にはそれ程ではないだろう。

本当に、それがメインの理由かどうかも分からない。

従来から、試験飛行のスケジュールが厳しいという話は出ていた。

(MRJ、5回延期のワケ ゼロからの再出発で国内航空産業が課せられた宿題とは)
https://trafficnews.jp/post/63991/

「試験項目の追加・見直しを行った結果、今後の試験飛行が想定よりも長い時間が必要であると判明し、2018年第2四半期へ4回目の延期がなされます。」

「今回は合法的に空を飛行するために必要なアメリカ連邦航空局の「型式証明」取得、すなわち、MRJが安全に飛行する能力を持っていることを実証する段階において、電子機器や2万3000本以上ある電線の配置をほぼ丸ごと見直しする必要が生じたことを主要因とします。」

ホントかなあ?。

まあいい。

この記事は、過去の延期のいきさつにも触れている。

4回目、5回目は重複するが、纏めておこう。

「当初:
・2008(平成20)年時点
・2013年予定

「1回目の延期:
・2009(平成21)年9月9日
・2014年第一四半期へ(約1年?)
・当初MRJに採用していた胴体や主翼の主要素材である炭素繊維強化複合材が、思ったほど軽量化のメリットを得られないことが分かり、三菱航空機はその使用を減らし、実績のあるアルミニウムを主とした設計に変更」

「2回目の延期:
・2012年4月25日
・2015年後半期へ(約1年半)
・製造において規定違反が判明。製造済みの部品の確認や製造工程の改善を要しました。さらに炭素繊維強化複合材の製造において工数の低減が図れる、真空樹脂含浸製造法を採用したことによる実証の遅れ」

「3回目の延期:
・2013年8月22日
・2017年第2四半期へ(約2年)
・安全性を担保してゆくプロセスの構築と装備品仕様の決定による遅れから、装備品の製造開始に影響」

「4回目の延期:
・2015年12月24日
・2018年第2四半期へ(1年)
・試験項目の追加・見直しを行った結果、今後の試験飛行が想定よりも長い時間が必要であると判明」

「5回目の延期:
・2017年1月24日
・2020年半ばへ(約2年)
・アメリカ連邦航空局の「型式証明」取得において、電子機器や2万3000本以上ある電線の配置をほぼ丸ごと見直しする必要が生じたことを主要因」

浮沈子は、国際線の搭乗の方が多いので、あまり乗る機会はないだろうけど、話のタネに一度は乗ってみたいな。

YS-11には、若い頃、八丈島に行くのに使った。

それが、初めての航空機搭乗でもあった。

ハッキリ言って、怖かったな。

MRJはどうなんだろうか?。

今まで乗った中で、一番印象が良かったのは、B-787だな。

静かで、快適で、言うことはない。

A380は、期待が高かっただけに拍子抜けした。

ふつーの旅客機だ。

B-747も良かった。

ビジネスクラスだったけど。

機体のしっかり感を、感じることが出来た。

B-777とか、その他の飛行機は、似たような印象だ。

ローカル線でもいいから、早く乗ってみたいな。

浮沈子が乗る時には、決まってどこかで航空機事故が起こる(必ずというわけではありませんが)。

一番印象的だったのは、MH-370便の時だ。

同日で、しかも、機種は同じB-777-200。

安全は、全てに優先する。

安心して乗れる飛行機を作るためには、多少の遅れはやむを得ない(MRJは、7年遅れになりますが)。

2020年と、景気よく伸ばしたんだから、完璧に仕上げてもらいたいもんだな・・・。

2月3日は節分か?2017年02月03日 10:09

2月3日は節分か?


(節分)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AF%80%E5%88%86

「節分(せつぶん/せちぶん)は、雑節の一つで、各季節の始まりの日(立春・立夏・立秋・立冬)の前日のこと。」

表題に掲げた命題については、定義からして正しくないことになる(正:2月3日は、節分の一つか?)。

そもそも、年に4回もあるというのは知らなかったな(名称から考えれば、当然ですが)。

さらに、春先に限っても、立春の前日という定義だから、立春が2月4日でない年には2月3日は節分ではない。

「節分の日付は現在は毎年2月3日であるが、これは1985年から2024年ごろまでに限ったことであり、常にそうではない。」

「立春は太陽黄経が315度となる日である。このように、間接的に天体の運行に基づいているので、日付は年によって異なり、また未来の日付は軌道計算に基づく予測しかできない。」

1952年から1987年まで(厳密には1984年まで)は、節分はうるう年には2月4日だったようだが、浮沈子の記憶にはない。

そんなの、いちいち覚えてられっこない!。

1985年以降については、豆を食ったことはないので、特に意識はしていなかったな(ずーっと、2月3日だったしな)。

天体の運行で豆を食う日付が変わるというのは困る。

決めて欲しい。

特定の日付に由来する国民の祝日さえ、法律を作って勝手に日曜にくっ付けたりしているんだから、節分だって決めればいいのだ(法律に基づくものではないので、そうはいかない)。

まあいい。

少なくとも、今日は節分だ(間違いない)。

「邪気を追い払うために、節分には古くから豆撒きの行事が執り行われている。」

「近代の傾向:
節分の時期になると、多くのスーパーマーケットでは節分にちなんだコーナーが設けられ、その中で福豆(ふくまめ)として売られている。厚紙に印刷された鬼の面が豆のおまけについている事があり、父親などがそれをかぶって鬼の役を演じて豆撒きを盛り上げる。」

子供のいない浮沈子は、そういう情けない役になったことはない。

「しかし、元来は家長たる父親あるいは年男が豆を撒き鬼を追い払うものであった。」

当然だろう!。

「豆のおまけとしてお多福の面がついてくることもある。」

これって、母親が被るんだろうか(お面着けなくても、地でいけるんじゃね?)。

バシッ!。

まあ、どうでもいいんですが。

「豆が幼児の鼻や耳に入ってけがをする危険やアレルギーなどを考慮して、豆の代わりに新聞紙を丸めて豆まきを行う乳幼児施設もあり、もはや豆まきではないとも言えよう。」

今風だな。

確かに、大豆アレルギーとかあるしな。

浮沈子が愛用(依存?)しているコンビニでは、最近、この季節になると恵方巻という食物が陳列されている。

(恵方巻)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%B5%E6%96%B9%E5%B7%BB

「恵方巻、恵方巻き(えほうまき)とは、節分に食べると縁起が良いとされている「太巻き(巻き寿司)」、および、大阪を中心として行われているその太巻きを食べる習慣」

「「恵方巻」という名称およびその風習は、1998年(平成10年)にセブン-イレブンが全国発売にあたり商品名に「丸かぶり寿司 恵方巻」と採用したことにより、2000年代以降に急速に広まった。」

「それ以前は「丸かぶり寿司」「節分の巻きずし」「幸運巻寿司」などと呼ばれていたことが文献で分かるが、「恵方巻」と呼ばれていたという文献類は見つかっていない」

セブンイレブンの影響、恐るべしだな。

「商業的に売り上げの落ちる1月後半から2月初旬の販売イベントとして、主にコンビニエンスストアを中心とし、スーパーマーケットなどの店舗にて各地で展開。」

「コンビニではファミリーマートが先駆けであり、1983年に大阪府と兵庫県で販売が開始された」

元々は、土用丑の日の鰻のようなものらしい。

「1932年(昭和7年)、大阪鮓商組合が販売促進の目的で「巻寿司と福の神 節分の日に丸かぶり」と題するチラシを配布し、「幸運巻寿司」の宣伝を行った」

「2011年(平成23年)に博報堂生活総合研究所が首都圏、名古屋圏、阪神圏で調査をし、節分行事で何をしたか聞いたところ、「恵方巻きを食べた」との答えが48%、「豆まきをした」との答えが44%となり、恵方巻を食べたと答えた人が豆まきをした人を上回り、全国規模の行事として定着したことを示した」

スゲーな・・・。

日本人の季節行事を駆逐し、商業宣伝に乗せられた食習慣が普及しつつあるわけだ。

「形が恵方巻に類似する円柱状の食べ物にも同様の販売促進活動が見られる」

うーん、節分の夜にかあ?(子供は、分かんなくていいです!)。

ちなみに、浮沈子は恵方巻を食べたことはない。

太い巻き寿司って、あんま好きじゃないしな。

小さい手巻き寿司は食べるけどな(シーチキンマヨとか)。

今月は、もてない男の厄日であるバレンタインデーもある。

チョコレートくらい、自分で買って食べるわい!。

繰り返す歴史2017年02月03日 17:42

繰り返す歴史
繰り返す歴史


ロイターが、分かりやすい記事を掲載している。

(焦点:トランプ大統領に擦り寄る英国首相、眉ひそめるEU)
http://jp.reuters.com/article/usa-trump-britain-eu-idJPKBN15H0PL?rpc=188&sp=true

「ルーズベルト大統領とチャーチル首相はともに、自由を求めて闘った。レーガン大統領とサッチャー首相はともに、共産主義の拡大を阻止した。トランプ大統領とメイ首相はそれぞれ、自国の国益のことしか考えていない」

この2国には、移民問題という共通の悩みがある。

その悩みの解決について、ドラスティックな手法を選択した点でも似ている。

英国は、EUからの完全離脱を決意したしな。

「トランプ氏はメイ首相との会談の数時間後、イスラム圏7カ国出身者の入国を一時禁止する大統領令に署名した。」

記事では、EU関係者のボヤキが多く掲載されているが、欧州が取り残されることへの不満をぶちまけるだけで、具体的な対策を取ることは出来ない。

「あるEU幹部はロイターに対し「米国との自由貿易協定を結ぶため、外交政策を犠牲にして本当に良いのか。英国にただす必要がある」と話す。」

「ある西欧の上級外交官は「英国は米国と自分たちだけで何かを交渉しようとして、ありていに言って大した結果は得られなかった。非常に下品な行いだ」と怒りをあらわにした。」

「あるフランス外交官は「英国はこのような方針転換を続けるなら、長期的に国際間でつけを払わされるだろう」と述べた。」

「EU加盟国の多くが、離脱決定後の英国は欧州大陸から否応なしに疎遠になっているとみなしている。」

米英2国の国益とそぐわない状況になれば、欧州を切ることくらいは平気でやるだろう。

もとより、その覚悟で政策転換をしているわけだからな。

欧州対米英という古くからの、そして、新たな構図が浮かび上がってくる。

そもそも、現在のEU自体が、その対立の構図の中から生まれたといっていい。

米国は、欧州の頭越しに、ロシアと手を組むかもしれないしな。

そんなことになれば、政治的には最悪の状況になる。

冷戦が終結したとはいえ、ロシアには大機甲部隊がいて、NATOと対峙しているのだ。

米国が、梯子を外したりするようなことがあれば、目も当てられない・・・。

外交官の品の良いボヤキなどでは済まない。

世界の情勢は一変する。

追い込まれているのは、EUの方だろうな。

特にフランスの危機感は、半端ないだろう。

ヘタすると、国連の中で孤立しかねない。

米英は、かつて自由のために枢軸国と戦い、冷戦下で共産主義と闘った。

いま、その矛先は、欧州の存在そのものに向けられているのかもしれない。

そんなはずじゃなかったのに・・・。

まあ、それ程徹底して対抗するかどうかは疑問だな。

腹の探り合いや、落としどころ、エトセエトセはお手の物だ。

破局に至らない程度に、緊張感を持って対立する。

確認しておこう。

太平洋戦争開戦前(!)、米英は大戦終了後の国際秩序について話し合った(1941年8月:大西洋憲章)。

事実上崩壊した国際連盟の後、国際連合のビジョンは、この時に提示されたといわれている。

それから75年後の今、2国間で何が話し合われ、何が合意されたのかは誰も知らない。

地球上で、たった2人の首脳を除いては・・・。

ウクライナの二の舞2017年02月03日 19:43

ウクライナの二の舞
ウクライナの二の舞


問題です。

次の人物に共通の都市は?。

・イマヌエル・カント:哲学者
・レオンハルト・オイラー:数学者・物理学者
・ブルーノ・タウト:建築家、都市計画家
・ダーヴィト・ヒルベルト:数学者
・杉原千畝:赴任した外交官

浮沈子が聞き覚えがある人物だけ。

答えは、ケーニヒスベルク(現在のカリーニングラード)。

サッカーファンになら、2018年ワールドカップ開催都市として知られているかも知れない。

(2018 FIFAワールドカップ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/2018_FIFA%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97

「試合は以下の11都市(カリーニングラード、カザン、モスクワ、ニジニ・ノヴゴロド、サンクトペテルブルク、サマーラ、サランスク、ソチ、ヴォルゴグラード、ロストフ・ナ・ドヌ、エカテリンブルク)で行う予定である」

(カリーニングラード)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%89

「ロシア連邦西部にあるカリーニングラード州の州都である。バルト海に接する港湾都市で、人口は約42万人。」

この都市は、ちょっと面白いところにある。

(カリーニングラード州)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%89%E5%B7%9E

「バルト海沿岸のロシア連邦の州(オーブラスチ)。ロシア連邦の最西端で、飛び地である。」

「カリーニングラード市の周辺の地域は、ソビエト政府が巨大な軍事施設を設置していたために、50年間ほど完全に封鎖されていた(いわゆるZATO(閉鎖都市))。冷戦の終結以後、その軍事施設の規模や環境破壊の深刻さが次第に明らかになってきている。」

「カリーニングラード州は、軍事拠点として、また不凍港として、ロシアにとって重要な地域である。」

「カリーニングラード州は世界のコハク(琥珀)の90%以上を産する。」

まあ、どうでもいいんですが。

NATOについて調べていたら、こんな記事にぶち当たった。

(冷戦の再来、欧州で高まるロシアとNATOの緊張 プーチン訪日の真の狙いは? 熊谷徹のヨーロッパ通信)
http://www.asyura2.com/16/warb18/msg/727.html

「ヨーロッパでは、「東西冷戦」が再燃している。市民の間でも、「新たな戦争の時代が近づいているのか」という漠たる不安感が強まっている。」

「そのきっかけは、2014年3月にロシアがクリミア半島に戦闘部隊を送って制圧し、ロシアに併合したことだ。」

「西欧諸国はかつてソ連の一部だった国・ウクライナと協力関係を深めたことで、虎の尾を踏んだ。」

ウクライナの件は、このブログでも触れたことはあるが、浮沈子はあまり関心はなかった。

だって、元々、ソ連だったしな。

「焦点はスバルキ・ギャップ」

「NATO関係者は「東西対立がエスカレートした場合に、ロシアが次に併合しようとするのはバルト3国(リトアニア、ラトビア、エストニア)だ」という見方を強めている。」

「ロシア領土の飛び地とベラルーシの間の距離は、わずか100キロメートル。この地峡部がスバルキ・ギャップだ。NATOは、東西間の対立が高まった場合、ロシア軍の戦車部隊がカリーニングラードの飛び地からスバルキ・ギャップに突入し、友好国ベラルーシへ向かうと推測している。そうすることでロシアは、バルト3国をそれ以外のNATO加盟国から切り離すことができる。NATOは、バルト3国に向けて地上から応援部隊を送ることができなくなる。」

(バルト三国)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%88%E4%B8%89%E5%9B%BD

「3か国ともに、北大西洋条約機構(NATO)および欧州連合(EU)の加盟国、通貨もユーロでシェンゲン協定(シェンゲン圏)加盟国である。」

しかし、リトアニアは別としても、ロシア系住民は多い。

「ラトビアのロシア系住民の比率は25.8%。エストニアでは25.1%、リトアニアでは4.8%がロシア系だ。これはソ連が第二次世界大戦後に多くのロシア系住民を移住させたためである。」

「つまり「ロシア系住民の権益を守る」というプーチンの大義名分は、バルト3国についても使われる可能性があるのだ。」

ちなみに、ウクライナ全体では、ロシア系住民は2割弱といわれている。

(ウクライナ基礎データ:民族:外務省資料)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/ukraine/data.html#section1

「ウクライナ人(77.8%)、ロシア人(17.3%)、ベラルーシ人(0.6%)、モルドバ人、クリミア・タタール人、ユダヤ人等(2001年国勢調査)」

驚いたな。

こんな状況があるなんて、知らなかった。

「ロシアは2013年に、カリーニングラード周辺に7万人の兵士を動員し、「SAPAD2013」という大規模な軍事演習を行っている。またロシアは、カリーニングラード周辺にSA400型対空ミサイルを配置した。ロシアはこのミサイルを使うことで、NATOがリトアニア上空の制空権を確保するのを阻むことができる。さらにロシアは、戦術核弾頭を搭載できる短距離ミサイルをカリーニングラードに配備することも検討している。」

(ロシアが東欧の飛び地カリーニングラードに核ミサイル配備?:追加)
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/11/post-6208.php

「ロシアは10月初め、リトアニアとポーランドの間のロシアの飛び地カリーニングラードに、核弾頭搭載可能な弾道ミサイル「イスカンデル」を配備した。」

一触即発じゃないの・・・。

「NATOは今年(2016年)6月にポーランドで、3万1000人の兵士を動員した軍事演習「アナコンダ」を実施した。」

「「アナコンダ」を終えた数日後には、演習「セーバー・ストライク」を実施した。これはエストニア領内の、ロシア国境から約150キロの地域で行なわれたもの。NATO加盟国から約1万人の部隊が参加した。」

この記事の筆者は、まるで冷戦下のようなデジャヴュにとらわれたと表現しているが、そういう状況が今の欧州の実態だということだ。

まいったな、こりゃ・・・。

「ロシアがクリミアを併合して以降、NATOは軍事演習を再開し、ヨーロッパの緊張感は確実に高まっている。欧米諸国は、「クリミアの二の舞は許さない」というメッセージをプーチンに送っているのだ。」

そして、新米国大統領は、梯子を外しにかかっている(そうなのかあ?)。

記事は、さらに難民問題もロシアの陰謀だと指摘している(そうかあ?)。

米国大統領選挙に介入し、難民問題で米欧の分断を図る。

ここでNATO勢力を削ぐことが出来れば、失われたロシアの栄光を取り戻すことが出来るかもしれない。

そういう賭けに出ないと断言することは出来ない。

そのための下地は整いつつあるのだ。

ウクライナの時も、核兵器の使用について必要な指示をしたという。

(ロシア大統領、核戦力に戦闘準備指示 ウクライナ政変で)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM15H35_V10C15A3FF8000/

「ウクライナで昨年(2014年)2月に親ロシアのヤヌコビッチ政権が崩壊し親欧米派が政権を掌握した際、核兵器使用の準備をするようロシア軍に指示したことを明らかにした。」

やる気満々・・・。

(ウクライナ戦闘激化で試されるトランプ──NATOもEUも捨ててロシアにつくのか?)
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/02/nato-10.php

<ウクライナ東部で2年半ぶりに戦闘が激化している。トランプ政権を試すために、ロシアが親ロシア派を煽っている可能性もある。アメリカが見放せば、親欧派の政権はもたない。NATOやEUは今、トランプの出方に警戒を強めている>

まあ、時間の問題だな。

ニュースの紙面に、スバルキ・ギャップの文字が踊る日は近い。

「アメリカが東欧4カ国に展開する4000人規模の兵士と戦車90台は、アメリカが34億ドルを拠出する「ヨーロッパ安心供与イニシアティブ」が負担する。その資金拠出を、トランプとミック・マルバニー次期行政管理予算局局長が停止する可能性もある。」

「ロシアにとっては願ってもない話だ。ブルガリアやチェコなどの旧東欧諸国にもうアメリカは頼りにならないからと言って、仲間に引き入れようとするだろう」

さて、我が国の首相は、大統領専用機に乗って、ドナルド・トランプとゴルフするんだとはしゃいでいる。

あーあ・・・。