衛星インターネット事業のドンブリ勘定 ― 2019年04月09日 06:20
衛星インターネット事業のドンブリ勘定
毎月1万円弱の収益が10億人から得られるなら、年間では100兆円の収益がある。
年間10万円×10億=100兆円
我が国の国家予算は、約100兆円だからな。
同額を稼ぐことになる。
それに必要な投資は、1機100億円くらいの衛星が1万機として衛星だけで100兆円、打ち上げ費用が1回当たり10機として100億円とすると、1000回上げて10兆円となる(かなり保守的な設定です)。
これはイニシャルコストで、ランニングコストは、衛星寿命を10年とすれば年間11兆円で、年間89兆円の黒字だ(イニシャルコストの償還が必要なので、やや少なくなりますが)。
さらに、通信容量を十分に設計することが出来れば、既存の通信事業者からバックボーン回線を引き受けて、巨額の黒字を上乗せできる。
地上施設がどのくらいになるのか、或いは殆どいらなくなるのかは分からないが、全体の投資額から見れば微々たるものに違いない。
ワールドワイドで事業展開する必要はあるが、21世紀になって、初めて実現可能になってきたということも理解できる。
高頻度低価格の打ち上げが可能でなければ、事業として成り立たないからな。
IoTの通信需要なんて、いくらあっても足りないだろう。
一度に20機なり30機上げることが出来、再使用ロケットなどによってコストを半減できれば、その分を価格競争力として振り向けることも可能だ。
月額2000円くらいでネット契約できれば、浮沈子だって、屋根にピザボックスアンテナ立てるからな。
ファルコンヘビーで一度に30機上げることが出来れば、コストは3分の1になる。
自前のロケットだからな。
実際の打ち上げコストは、顧客に提供している価格より安いだろうから、その分を割り引いて1回70億円くらいで見積もれば、更に安価になる。
問題なのは、価格よりも打ち上げ頻度だろう。
30機の打ち上げが可能としても、年間1000機の補充が必要だからな。
33回打ち上げとしても、10日に1回程度の打ち上げになる。
初期の展開としては、さらに高頻度の打ち上げが求められるわけで、それをこなすためには再使用ロケットが必要不可欠になる(たぶん)。
衛星の小型化、低価格化も肝だな。
コストの大部分は衛星本体の価格だから、ここを圧縮できれば効果は大きい。
低価格衛星を高頻度で打ち上げた方が割安になる。
メガコンステレーションのコンセプトは、衛星の小型化、低価格化が前提だからな。
10年の寿命を半分にしても、価格が半分で打ち上げられる機数を2倍に出来れば、性能が同じとすれば効果は2倍になる。
数百億円を投じて開発される巨大静止衛星を1個あげるのと、数億円で開発される小型衛星コンステレーションを100機で構築するのが、同じ土俵に上がることになる(衛星寿命が異なるので、単純には比較できませんが)。
何しろ、機数が膨大だから、どんぶり勘定では正確なところは分からない。
衛星の性能向上は日進月歩、打ち上げロケットも、事業を展開していくうちに、どんどん低価格化が進んでいきそうだから、それを織り込んだ緻密な計画を立てて事業展開していかなければならない。
ボトルネックになっていた打ち上げ頻度の問題は、衛星の小型化で解決のめどが付いたといえよう。
儲かりそうなビジネスモデルを提示できれば、黙っていても金は集まってくる。
どれだけの顧客を獲得できるかは、サービスの質との兼ね合いで変わってくるが、価格は重要なファクターだろう。
地上インフラの関係で今までネット接続できなかった一定規模の新規顧客の獲得は簡単だが、既存の地上ネットワーク利用者の乗り換えはシビアだからな。
同業他社との競争にもさらされるし・・・。
この事業の魅力の一つは、ランニングコストの低さにある。
地上インフラは、その設置やメンテナンスに莫大なコストを必要とするが、宇宙空間は運賃を除けば地代はタダだからな(そうなのかあ?)。
一度事業展開出来れば、衛星にせよ、打ち上げロケットにせよ、技術革新の恩恵を黙っていても受けられるわけだし、そのスピードも加速していくだろう。
未来は明るい・・・。
まあ、そう上手くはいかないかもしれない。
長期的に見れば、世界的な人口減少が見えてくるまでの半世紀程度しか、事業寿命はないかもしれないしな。
絶対的なネットワーク需要の伸びが止まり、価格競争が激しくなって叩き合いになれば、儲けの少ないインフラ事業として、逆に公共セクターに引き取ってもらうようになるかもしれない。
その意味でも、タイミングが重要ということになる。
なにしろ、構造的にはいきなり全世界が相手だから、どれだけ素早く事業展開するかが勝負になる。
下手すると、2番手は消えてなくなるかも知れない(そんなあ!)。
投資判断の難しいところだ。
イーロンマスクが幹部を首にしたり、ワンウェブが影も形もないブルーオリジンのロケットでの打ち上げ契約を結んだりするのも、そういうスピード感を持った事業展開が必要だからだろう。
もっとも、スターリンクを首になった連中が、アマゾンのカイパーに流れたりしているようだから、一寸先は闇だ。
仁義なき戦い・・・。
地球低軌道での衛星サービス事業は、もちろん、インターネット衛星に限らない。
地上にカメラを向ければ、リアルタイムでの地上監視が可能になり、交通監視、作付面積や収穫の監視、災害監視、軍事目的の監視など、応用範囲は無限に近い。
膨大な情報の処理には、AIが欠かせなくなる。
電脳パワーはいくらあっても足りないだろう。
低軌道では、宇宙デブリの問題がシビアになってくる。
その解決に、衛星による監視や除去が行われようとしているらしい。
除去はともかく、衛星コンステレーションを使った軌道上監視という方法もあるかも知れない。
メガコンステレーションの時代には、それに相応しい対策が望まれる。
目には目を、歯には歯を、衛星には衛星を・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
100兆円規模の事業を興すのは大変な話だが、地球という星の姿を変える事業だからな。
大きな話だ。
静止軌道に行儀よく割り当てられた巨大衛星は、暫くの間はそのままの姿で留まるだろうが、低軌道の魅力はそれをはるかに凌駕している。
世界が一つになる時代。
情報の共有が、平和をもたらす時代。
それがいいことばかりではないかもしれないが、対立を煽り、敵対し、争い合い、奪い合い、殺し合うよりはいい。
分かち合い、分かり合い、愛し合い、譲り合い、お互いを尊重し合う時代へ・・・。
浮沈子的には、安いインターネット接続にしか興味はないけど、出先の青空駐車場の空き具合とかがリアルタイムで分かったら便利かもな。
おっと、今、1台入って満車かあ・・・。
毎月1万円弱の収益が10億人から得られるなら、年間では100兆円の収益がある。
年間10万円×10億=100兆円
我が国の国家予算は、約100兆円だからな。
同額を稼ぐことになる。
それに必要な投資は、1機100億円くらいの衛星が1万機として衛星だけで100兆円、打ち上げ費用が1回当たり10機として100億円とすると、1000回上げて10兆円となる(かなり保守的な設定です)。
これはイニシャルコストで、ランニングコストは、衛星寿命を10年とすれば年間11兆円で、年間89兆円の黒字だ(イニシャルコストの償還が必要なので、やや少なくなりますが)。
さらに、通信容量を十分に設計することが出来れば、既存の通信事業者からバックボーン回線を引き受けて、巨額の黒字を上乗せできる。
地上施設がどのくらいになるのか、或いは殆どいらなくなるのかは分からないが、全体の投資額から見れば微々たるものに違いない。
ワールドワイドで事業展開する必要はあるが、21世紀になって、初めて実現可能になってきたということも理解できる。
高頻度低価格の打ち上げが可能でなければ、事業として成り立たないからな。
IoTの通信需要なんて、いくらあっても足りないだろう。
一度に20機なり30機上げることが出来、再使用ロケットなどによってコストを半減できれば、その分を価格競争力として振り向けることも可能だ。
月額2000円くらいでネット契約できれば、浮沈子だって、屋根にピザボックスアンテナ立てるからな。
ファルコンヘビーで一度に30機上げることが出来れば、コストは3分の1になる。
自前のロケットだからな。
実際の打ち上げコストは、顧客に提供している価格より安いだろうから、その分を割り引いて1回70億円くらいで見積もれば、更に安価になる。
問題なのは、価格よりも打ち上げ頻度だろう。
30機の打ち上げが可能としても、年間1000機の補充が必要だからな。
33回打ち上げとしても、10日に1回程度の打ち上げになる。
初期の展開としては、さらに高頻度の打ち上げが求められるわけで、それをこなすためには再使用ロケットが必要不可欠になる(たぶん)。
衛星の小型化、低価格化も肝だな。
コストの大部分は衛星本体の価格だから、ここを圧縮できれば効果は大きい。
低価格衛星を高頻度で打ち上げた方が割安になる。
メガコンステレーションのコンセプトは、衛星の小型化、低価格化が前提だからな。
10年の寿命を半分にしても、価格が半分で打ち上げられる機数を2倍に出来れば、性能が同じとすれば効果は2倍になる。
数百億円を投じて開発される巨大静止衛星を1個あげるのと、数億円で開発される小型衛星コンステレーションを100機で構築するのが、同じ土俵に上がることになる(衛星寿命が異なるので、単純には比較できませんが)。
何しろ、機数が膨大だから、どんぶり勘定では正確なところは分からない。
衛星の性能向上は日進月歩、打ち上げロケットも、事業を展開していくうちに、どんどん低価格化が進んでいきそうだから、それを織り込んだ緻密な計画を立てて事業展開していかなければならない。
ボトルネックになっていた打ち上げ頻度の問題は、衛星の小型化で解決のめどが付いたといえよう。
儲かりそうなビジネスモデルを提示できれば、黙っていても金は集まってくる。
どれだけの顧客を獲得できるかは、サービスの質との兼ね合いで変わってくるが、価格は重要なファクターだろう。
地上インフラの関係で今までネット接続できなかった一定規模の新規顧客の獲得は簡単だが、既存の地上ネットワーク利用者の乗り換えはシビアだからな。
同業他社との競争にもさらされるし・・・。
この事業の魅力の一つは、ランニングコストの低さにある。
地上インフラは、その設置やメンテナンスに莫大なコストを必要とするが、宇宙空間は運賃を除けば地代はタダだからな(そうなのかあ?)。
一度事業展開出来れば、衛星にせよ、打ち上げロケットにせよ、技術革新の恩恵を黙っていても受けられるわけだし、そのスピードも加速していくだろう。
未来は明るい・・・。
まあ、そう上手くはいかないかもしれない。
長期的に見れば、世界的な人口減少が見えてくるまでの半世紀程度しか、事業寿命はないかもしれないしな。
絶対的なネットワーク需要の伸びが止まり、価格競争が激しくなって叩き合いになれば、儲けの少ないインフラ事業として、逆に公共セクターに引き取ってもらうようになるかもしれない。
その意味でも、タイミングが重要ということになる。
なにしろ、構造的にはいきなり全世界が相手だから、どれだけ素早く事業展開するかが勝負になる。
下手すると、2番手は消えてなくなるかも知れない(そんなあ!)。
投資判断の難しいところだ。
イーロンマスクが幹部を首にしたり、ワンウェブが影も形もないブルーオリジンのロケットでの打ち上げ契約を結んだりするのも、そういうスピード感を持った事業展開が必要だからだろう。
もっとも、スターリンクを首になった連中が、アマゾンのカイパーに流れたりしているようだから、一寸先は闇だ。
仁義なき戦い・・・。
地球低軌道での衛星サービス事業は、もちろん、インターネット衛星に限らない。
地上にカメラを向ければ、リアルタイムでの地上監視が可能になり、交通監視、作付面積や収穫の監視、災害監視、軍事目的の監視など、応用範囲は無限に近い。
膨大な情報の処理には、AIが欠かせなくなる。
電脳パワーはいくらあっても足りないだろう。
低軌道では、宇宙デブリの問題がシビアになってくる。
その解決に、衛星による監視や除去が行われようとしているらしい。
除去はともかく、衛星コンステレーションを使った軌道上監視という方法もあるかも知れない。
メガコンステレーションの時代には、それに相応しい対策が望まれる。
目には目を、歯には歯を、衛星には衛星を・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
100兆円規模の事業を興すのは大変な話だが、地球という星の姿を変える事業だからな。
大きな話だ。
静止軌道に行儀よく割り当てられた巨大衛星は、暫くの間はそのままの姿で留まるだろうが、低軌道の魅力はそれをはるかに凌駕している。
世界が一つになる時代。
情報の共有が、平和をもたらす時代。
それがいいことばかりではないかもしれないが、対立を煽り、敵対し、争い合い、奪い合い、殺し合うよりはいい。
分かち合い、分かり合い、愛し合い、譲り合い、お互いを尊重し合う時代へ・・・。
浮沈子的には、安いインターネット接続にしか興味はないけど、出先の青空駐車場の空き具合とかがリアルタイムで分かったら便利かもな。
おっと、今、1台入って満車かあ・・・。
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