ポルシェの電制 ― 2015年04月30日 09:22
ポルシェの電制
(電制の罠)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/04/28/7621826
今や、電制てんこ盛りとなったポルシェ。
(フロントアクスルとリアアクスル:911 Turbo S)
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-turbo-s/chassis/chassis/
「911ターボが実現するエキサイティングなドライビング体験。その魅力をさらに 際立たせるのが、高度な制御システムです。」
○ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム (PSM)
○ポルシェ・アクティブサスペンション・ マネージメントシステム(PASM)
○ポルシェ・ダイナミックシャシー・コントロール システム(PDCC)
これらは、解説が載っている。
(ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム(PSM))
http://www.porsche.com/japan/jp/models/cayman/cayman/safety/porsche-stability-management-psm/
「走行中に車が危険な状況に陥った際に 車両の挙動を安定させます。」
「PSMはこのためにさまざまなセンサーを用いて、車の進行方向や走行速度、ヨーレート(垂直軸周りの回転速度)、横Gを計測します。」
「これらのデータをもとに、PSMは車の実際の進行方向を解析します。」
「走行中、車にオーバーステアまたはアンダーステアが発生すると、PSMは各輪個別にブレーキをかけて、物理的限界の範囲内で本来の走行ラインに戻すよう作用します。」
(ポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム(PASM))
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-turbo-s/chassis/porsche-active-suspension-management-pasm/
「路面状況とドライビングスタイルに応じて、各ダンパーの減衰力を無段階にアクティブ調節します。」
「センターコンソールのスイッチを操作して“ノーマル”と“スポーツ”の2種類のダンピングモードから選択することができます。」
(PDCC)
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-turbo-s/chassis/porsche-dynamic-chassis-control-pdcc/
「PDCCはコーナリング中のボディのロールを察知し、大幅に低減させるアクティブ制御によるロール抑制システムで、荒れた路面を走行する際の横揺れも最小限に抑えます。」
「各ホイールのキャンバーを最適化するために設計されたシリンダー形状の油圧式アクチュエーターが採用されています。」
(キャンバー:解説)
http://www.suekage.co.jp/alignment/yougosetumei/canbar/canbar.htm
こんなのもある。
○リアアクスルステアリング
(フロントアクスルとリアアクスル)
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-turbo-s/chassis/rear-axle-steering/
「リアアクスルに装備された2個の電気機械式アクチュエーターによって構成されています。 走行速度に応じて、リアホイールをフロントホイールと反対の方向、あるいは同じ方向に最大2.8度の範囲で操舵します。」
「50km/hまでの走行速度では、システムはフロントホイールと反対の方向にリアホイールを操舵します。」
「走行速度が80km/hを超えると、システムはフロントホイールと同一方向にリアホイールを操舵します。」
「50km/hから80km/hまでの速度域では、 走行条件に応じてフロントホイールと逆方向あるいは同一方向の操舵を行います。」
あんま、良く分かんないんですけど・・・。
まあいい。
空力にも電子制御が介在する。
(Porsche Active Aerodynamics (PAA))
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-turbo-s/chassis/porsche-active-aerodynamics-paa/
「可変式のフロントスポイラーとリアスポイラーで構成されるアクティブ・エアロダイナミクスシステムが標準装備されます。フロントおよびリアスポイラーはいずれも角度が3段階に変化し、展開および格納を同時に行います。」
浮沈子がボクスターSに試乗した際に、たまげた仕掛けがこれ!。
(ダイナミックエンジンマウント)
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-carrera/chassis/dynamic-engine-mounts/
「エンジンマウントの固さをハードあるいは ソフトに切り替えることでもたらされる メリットを走行に反映させます。」
違う車に乗り換えたのかと思うほど、乗り心地やハンドルの追従性が変わる。
「ダイナミックエンジンマウントは、ドライビングスタイルや路面状況に応じてエンジンマウントの 固さと減衰力を変化させます。これは磁性(磁気粘性)流体と電流のつくる磁界を利用したシステムで、あらゆるドライビングシーンでその効果が発揮されます。」
これは、スポーツクロノパッケージに含まれるらしい。
まだある。
(ポルシェ・トルク・ベクトリング(PTV)およびPTV Plus)
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-carrera/chassis/porsche-torque-vectoring-plus-ptv-plus/
「例えば高速でのコーナー進入時には、 内側のリアホイールに軽くブレーキをかけます。駆動トルクは外側のリアホイールにより多く伝達されるため、結果として回頭性が向上し、コーナーをよりダイレクトかつ俊敏に駆け抜けることができます。」
(パワーステアリング・プラス)
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-carrera/chassis/steering/
「高速で走行している時にはステアリングが適度に重くなり、レスポンスがより俊敏になるため、ステアリングの精度も高められます。低速での走行時にはステアリングが軽くなり、駐車の際も軽快な操作が可能になります。」
えっ?、これってオプションなんだ・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子の03ボクスターには、ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム(PSM)だけが付いている(画像参照)。
営業さんからは、このスイッチは絶対にオフにしないでください、と釘を刺されている。
コーナーですっ飛んでいって、谷底に落ちたり崖に突っ込んだりしないようにするための御呪いなんだそうだ。
で、買ってからこのかた、スイッチを切ったのは停車中だけなので、効果の程は分からない(試す気はありませんが)。
991型ポルシェ911ターボSには、てんこ盛りの電制が付いている。
沢村慎太郎曰く、「電制されていないのは、ばねだけといった有様」である。
で、ポルシェのスゴイところは、これらの電子制御されたデバイスを駆使して、ニュートラルなコーナーリングを演出してしまうことだ。
「これは間違いなく電制技術の成果である。」(157ページ)
「ただ行きたいほうにステアリングを切ってアクセルを踏めば、このクルマは911ターボというマシンに期待される機動力を提供してくれる。」(157から158ページ)
「高性能の理由なんか知らなくても結果として速ければいいという人間はこれでもいいのだろう。」(158ページ)
それが運転する人間とのコミュニケーションを欠いてしまっていることが、沢村氏には気に入らない。
「制御の未熟」
まあ、このことについては、機会があればまた書くが、浮沈子的には、これからの高性能車は、氏が危惧する「ディスコミュニケーションの驚速車」として限界性能を押し上げていくことになると思っている。
そう、クルマは、既に人間が運転する乗り物ではなくなってきつつある。
完全自動運転とか、極端な例を出さなくても、単なる馬力アップやタイヤの性能の向上が積み重なって、既に人間のコントロール下では危険な乗り物になっているのだ。
機械的に構築されたデバイスだけでは、それを制御しきれない。
だから、電制を導入して高機能なデバイスでサポートする。
そこに、機械オンリーの感性を再現させる方向が正しいのか、機械に馴染んだ人間とのコミュニケーションはあっさり捨てて、より高性能な電子デバイスを目指した方がいいのかは、浮沈子には明らかに思える。
ポルシェは、間違いなく、この方向へ進むだろう。
アウディの影響が益々増えていくだろう経営環境を考えても、まず、間違いあるまい。
まだ人間に運転させてくれるだけ、有り難いと思わなければならんのだろうな。
(電制の罠)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/04/28/7621826
今や、電制てんこ盛りとなったポルシェ。
(フロントアクスルとリアアクスル:911 Turbo S)
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-turbo-s/chassis/chassis/
「911ターボが実現するエキサイティングなドライビング体験。その魅力をさらに 際立たせるのが、高度な制御システムです。」
○ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム (PSM)
○ポルシェ・アクティブサスペンション・ マネージメントシステム(PASM)
○ポルシェ・ダイナミックシャシー・コントロール システム(PDCC)
これらは、解説が載っている。
(ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム(PSM))
http://www.porsche.com/japan/jp/models/cayman/cayman/safety/porsche-stability-management-psm/
「走行中に車が危険な状況に陥った際に 車両の挙動を安定させます。」
「PSMはこのためにさまざまなセンサーを用いて、車の進行方向や走行速度、ヨーレート(垂直軸周りの回転速度)、横Gを計測します。」
「これらのデータをもとに、PSMは車の実際の進行方向を解析します。」
「走行中、車にオーバーステアまたはアンダーステアが発生すると、PSMは各輪個別にブレーキをかけて、物理的限界の範囲内で本来の走行ラインに戻すよう作用します。」
(ポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム(PASM))
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-turbo-s/chassis/porsche-active-suspension-management-pasm/
「路面状況とドライビングスタイルに応じて、各ダンパーの減衰力を無段階にアクティブ調節します。」
「センターコンソールのスイッチを操作して“ノーマル”と“スポーツ”の2種類のダンピングモードから選択することができます。」
(PDCC)
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-turbo-s/chassis/porsche-dynamic-chassis-control-pdcc/
「PDCCはコーナリング中のボディのロールを察知し、大幅に低減させるアクティブ制御によるロール抑制システムで、荒れた路面を走行する際の横揺れも最小限に抑えます。」
「各ホイールのキャンバーを最適化するために設計されたシリンダー形状の油圧式アクチュエーターが採用されています。」
(キャンバー:解説)
http://www.suekage.co.jp/alignment/yougosetumei/canbar/canbar.htm
こんなのもある。
○リアアクスルステアリング
(フロントアクスルとリアアクスル)
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-turbo-s/chassis/rear-axle-steering/
「リアアクスルに装備された2個の電気機械式アクチュエーターによって構成されています。 走行速度に応じて、リアホイールをフロントホイールと反対の方向、あるいは同じ方向に最大2.8度の範囲で操舵します。」
「50km/hまでの走行速度では、システムはフロントホイールと反対の方向にリアホイールを操舵します。」
「走行速度が80km/hを超えると、システムはフロントホイールと同一方向にリアホイールを操舵します。」
「50km/hから80km/hまでの速度域では、 走行条件に応じてフロントホイールと逆方向あるいは同一方向の操舵を行います。」
あんま、良く分かんないんですけど・・・。
まあいい。
空力にも電子制御が介在する。
(Porsche Active Aerodynamics (PAA))
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-turbo-s/chassis/porsche-active-aerodynamics-paa/
「可変式のフロントスポイラーとリアスポイラーで構成されるアクティブ・エアロダイナミクスシステムが標準装備されます。フロントおよびリアスポイラーはいずれも角度が3段階に変化し、展開および格納を同時に行います。」
浮沈子がボクスターSに試乗した際に、たまげた仕掛けがこれ!。
(ダイナミックエンジンマウント)
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-carrera/chassis/dynamic-engine-mounts/
「エンジンマウントの固さをハードあるいは ソフトに切り替えることでもたらされる メリットを走行に反映させます。」
違う車に乗り換えたのかと思うほど、乗り心地やハンドルの追従性が変わる。
「ダイナミックエンジンマウントは、ドライビングスタイルや路面状況に応じてエンジンマウントの 固さと減衰力を変化させます。これは磁性(磁気粘性)流体と電流のつくる磁界を利用したシステムで、あらゆるドライビングシーンでその効果が発揮されます。」
これは、スポーツクロノパッケージに含まれるらしい。
まだある。
(ポルシェ・トルク・ベクトリング(PTV)およびPTV Plus)
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-carrera/chassis/porsche-torque-vectoring-plus-ptv-plus/
「例えば高速でのコーナー進入時には、 内側のリアホイールに軽くブレーキをかけます。駆動トルクは外側のリアホイールにより多く伝達されるため、結果として回頭性が向上し、コーナーをよりダイレクトかつ俊敏に駆け抜けることができます。」
(パワーステアリング・プラス)
http://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-carrera/chassis/steering/
「高速で走行している時にはステアリングが適度に重くなり、レスポンスがより俊敏になるため、ステアリングの精度も高められます。低速での走行時にはステアリングが軽くなり、駐車の際も軽快な操作が可能になります。」
えっ?、これってオプションなんだ・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子の03ボクスターには、ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム(PSM)だけが付いている(画像参照)。
営業さんからは、このスイッチは絶対にオフにしないでください、と釘を刺されている。
コーナーですっ飛んでいって、谷底に落ちたり崖に突っ込んだりしないようにするための御呪いなんだそうだ。
で、買ってからこのかた、スイッチを切ったのは停車中だけなので、効果の程は分からない(試す気はありませんが)。
991型ポルシェ911ターボSには、てんこ盛りの電制が付いている。
沢村慎太郎曰く、「電制されていないのは、ばねだけといった有様」である。
で、ポルシェのスゴイところは、これらの電子制御されたデバイスを駆使して、ニュートラルなコーナーリングを演出してしまうことだ。
「これは間違いなく電制技術の成果である。」(157ページ)
「ただ行きたいほうにステアリングを切ってアクセルを踏めば、このクルマは911ターボというマシンに期待される機動力を提供してくれる。」(157から158ページ)
「高性能の理由なんか知らなくても結果として速ければいいという人間はこれでもいいのだろう。」(158ページ)
それが運転する人間とのコミュニケーションを欠いてしまっていることが、沢村氏には気に入らない。
「制御の未熟」
まあ、このことについては、機会があればまた書くが、浮沈子的には、これからの高性能車は、氏が危惧する「ディスコミュニケーションの驚速車」として限界性能を押し上げていくことになると思っている。
そう、クルマは、既に人間が運転する乗り物ではなくなってきつつある。
完全自動運転とか、極端な例を出さなくても、単なる馬力アップやタイヤの性能の向上が積み重なって、既に人間のコントロール下では危険な乗り物になっているのだ。
機械的に構築されたデバイスだけでは、それを制御しきれない。
だから、電制を導入して高機能なデバイスでサポートする。
そこに、機械オンリーの感性を再現させる方向が正しいのか、機械に馴染んだ人間とのコミュニケーションはあっさり捨てて、より高性能な電子デバイスを目指した方がいいのかは、浮沈子には明らかに思える。
ポルシェは、間違いなく、この方向へ進むだろう。
アウディの影響が益々増えていくだろう経営環境を考えても、まず、間違いあるまい。
まだ人間に運転させてくれるだけ、有り難いと思わなければならんのだろうな。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。