國富偵察!2017年06月03日 14:42

國富偵察!
國富偵察!


神田方面の紹介で、市川にある國富株式会社の下見に行ってきた。

(國富株式会社:市川営業所)
http://www.kunitomi-div.com/ichikawa/

ちょっと、分かり辛いホームページなんだが、ダイビングプールがあって、インストラクターなら利用できる。

指導団体の保険の加入証明が必要なので、月曜日にPADIに聞いてみよう。

プールは、浅いところが両側にあって、真ん中が深くなっているタイプ。

いい感じの設えで、使い易そうな感じだ。

今日の午前中の利用は14人で、プールサイドで器材のセッティングをやっていたが、特に狭いという感じはない。

シュノーケリングの講習もあるようで、予定表は結構埋まっていたな。

これから、シーズンになると、大勢が集まってくるようだ。

うーん、こういうのが都内にごろごろあるといいんだがな。

500Eで行ったんだが、駐車場入り口の歩道の段差高くて、ポルシェでは、顎をすること必至だ。

まあ、行くとしたら500Eか電車だな。

駅から相当歩くようだが、なあに、丁度いいトレーニングになりそうだ。

とかなんとか言いながら、今日は暑いのでフィットネスはサボリ。

鍛錬を続けようとしても、1週間持たない。

想定の範囲内だが、市川まで往復したんだからいいことにしよう(意味ねー・・・)。

冷房の効いた部屋で、スマホのシムの契約変更を行う。

紛失して再発行になると3000円だが、サイズ変更の場合はネットで900円の手数料になるという。

うーん・・・。

軽量のBCを手に入れ、5mmのウエットと一緒にキャリアに突っ込んで、ふつーのダイビングのトレーニングに励もう。

CCRも、持ち込み出来るそうだから、久々にプールでの練習も出来るというものだ。

お客さん連れてなくても、ティーチングステータスのインストラクターなら、一人で潜らせてくれるという。

まるで、浮沈子のために用意してくれているようなプールだな。

まあいい。

使用料(タンクは8リットル:スチール)だけで、登録料とか年会費とかはいらない。

気軽でいいな。

案内してくれた片山さんは、ご自身も作業ダイバーとして潜水作業に従事されているという。

別棟にある作業潜水の器材も、入り口から覗かせていただいた。

おっと、アポロの水中スクーターがあるぞお!(リチウムイオン電池の最新型だそうです)。

フーカー潜水用のホースがとぐろを巻いていたり、コアな感じの器材庫に目が釘付け。

長崎の方の事業所では、リブリーザーも使っているという。

ひとしきり、作業ダイビングにおけるリブリーザーの現状と未来について、コアな話を・・・。

現場的には、水深が中途半端なところをカバーする、隙間的器材と考えているようだ。

空気潜水できない40m以深で、飽和潜水未満。

陸上での管理が出来ないややっこしい器材を、作業しながら使うというのは困難だということで話が合った。

有線で、船上や岸壁からモニター出来て、通話も出来れば使い勝手は向上するが、作業者と別に、安全監視員が水中にいる必要はあるだろう。

じゃあ、その安全監視員の安全監視は、誰が行うのか???。

AIがCCRに組み込まれて、自動中性浮力コントロールや、緊急時のCPRやAED機能も果たせるようにならなければ、プロの器材としては使い物にならない。

高度な訓練を受けたダイバーだけしか使えないような代物では、仕事にならん・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

40m以深ということで、当然ヘリウム混合ガスということになる。

中性浮力のコントロールを失って吹き上げられたり、墜落したりすれば、神経系の重篤な減圧症のリスクを負うことになる。

浮沈子は御免だな。

遊びで潜って、自己満足して浮上するだけでいい。

それがファンダイブというものだ。

ダイビングプールには、天井から1本のロープが下がっていた。

怪訝な顔をして質問する浮沈子に、片山さんはケロッとした顔で、あれは潜降索(さがり綱)ですと答える。

さすが、業務潜水の会社だな!。

3m置きにマーキングがしてあるかどうかは、確認しなかったけどな(最大水深5mだから、あっても1か所)。

1階にある自販機は、100円で割安!。

いろいろ、参考になった。

ちなみに、今日の水温は27.5度(覗き窓から、水温系が見られます)。

冬場は20度くらいで、夏の盛りは30度くらいになるという。

プールサイドは、温室状態なので、夏の暑いときには40度くらいになるらしい。

さっさと着替えて、水中に行くのがよろしい。

浅いところ(1.1mから1.3m)に浸かっていれば、のぼせることはないだろう。

(プール概略図)
http://www.kunitomi-div.com/ichikawa/image/pdf2.pdf

1階の覗き窓から見ているうちに、潜りたくなってしまった。

入会金とか無いから、試しにもぐってみてもいいかな。

IST製BCのチェックを兼ねて、なるべく早く潜ろう。

なんなら、丸1日申し込んで、CCR2台持ち込んで、6時間ぶっ続けて潜っていてもいい(トイレ、どーする?)。

ドライでおしめかな。

まあ、どーでもいーんですが。

あーあ、せっかくふつーのダイビングに精進しようと思ったのになあ・・・。

もう一度、CCR2017年06月03日 17:47

もう一度、CCR


今日、國富にプール見学に行った時に、スタッフの方とリブリーザーについて少し話した。

中性浮力を取ることが難しいこと、オープンサーキットに慣れているほど、困難に感じること、作業ダイビングで、安全管理をしながら作業をするには不向きなことなどが話題になった。

陸上や船上からCCRのデータを管理出来ればいいのだが、そういう仕組みはたぶんない。

超音波を使うにしても、伝達距離やS/N比の問題もあって、命預けるには甚だ心もとない。

結局、現状の器材では、水中にいるダイバー自身が器材に習熟し、いつ、いかなる時も、安全管理を怠りなく行い、同時に作業するしかない。

水中に、作業に従事しない安全管理者を置くとしても、彼の安全管理をするために、さらに方策を講じなければならない。

きりがないのだ・・・。

テクニカルダイビングでは、個々のダイバーが自分の安全に全責任を負うことが前提となっている。

不測の事態が起こった時に、誰かが助けてくれることを想定した器材構成や訓練を行うことはない。

もちろん、その深度で吸ってはならないガスを吸おうとしていれば、セカンドステージを引きはがして、吸えるガスを差し出すことはあるかも知れない。

そういうおんぶにだっこの対応は、想定の範囲外だ。

確認するために、チームのダイバーの目と頭脳を使うということはある。

ガススイッチの際に、シリンダーのラベルを見せたり、レギュレーターからセカンドステージまでのホースを目で追わせたりもする。

しかし、それを当てにしてはいない。

ましてや、CCRのちっこい画面に表示されるPO2の数字と睨めっこしたり、アウトボードで持ち込んだディリュエントガスの種類を確認してコネクターに繋ぐときに、いつもチームが傍にいるとは限らない。

結局は、自分しか当てにできない。

その自分自身にトラブルが起これば、機材の面倒などは見ていられなくなるのだ。

ベイルアウトすればいいというが、意識が正常で、脳が指示する通りに身体が動くとは限らない。

異変に気付いた時には、何らかの精神的、身体的障害が発生していると考えるべきだ。

で、周りには、そういうときに手助けしてくれる相棒はいない・・・。

マーフィーの法則というやつだな。

知らない人から見たら、臆病と思われるほどの慎重さ、周到な準備、繰り返し身体が覚えるまで行うトレーニングは、しかし、絶対の安全を保障するものではない。

水中は、人間が生きることが出来ない世界だ。

送気潜水やスクーバを使って、比較的手ごろに潜ることが出来るとはいえ、海洋の広さ、深さを考えれば僅かな部分しか到達することは出来ない。

生身の人間は、数百メートル程度しか潜れない。

そして、そこでのトラブルは、即刻、死に繋がる。

リブリーザーは、構造上、長時間のダイビングや比較的深い深度のダイビングに適しているが、その限界を知り、故障した時の対策をしっかりとした上での話だ。

所詮、その深度で吸うことが出来るガスを供給しているに過ぎない(循環していることによる湿度の維持や、温度の維持というメリットもありますが)。

高い圧力で吸い込んだガスを、体の組織に吸収させるための道具でもあるのだ。

でもって、一番壊れて欲しくないときに壊れる。

結構な値段がする割には、大したことはしていない。

人間が準備し、人間が管理し、メンテナンスを完全にしてやらなければ、うんともすんとも言わない、ただの機械だ。

オープンサーキットの、これだけしかないガスの管理するのも大変だが、咥えているレギュレーターのガスが変わってしまうことはない(深度が変われば、身体に対する影響は変化しますが)。

CCRは、ありていに言えば、どんなガスを吸わされているか分かったもんじゃない。

マイコンに毛が生えた程度の処理能力しかないコンピューター(電力を節約しなければならないので、仕方ないんですが)に、命預けて潜ってられっか!。

で、結局は、人間が、今吸っているガスが何かを、常に疑いの目でもって確認する必要がある。

んなもんは、オープンサーキットなら、陸上で詰めた時に確認済みだし、ラベルを書き間違えることがなければ、水中で変わってしまうことはない。

まあ、タンクを取り違えることはあるかも知れないからな。

そのために、チームの面々の目と脳みそを借りるわけだがな。

深度の管理や、時間の管理も出てくる。

そういう、有象無象の管理を水中で行うわけだ。

酸素や窒素は、高圧下では麻酔作用を伴うことは広く知られている(酸素は、常圧下では、麻酔作用があるとは認識されていない)。

多少、ぼーっとした状態で、命に係わる情報を処理し、器材をコントロールし、自分の浮力や周りの環境に配慮しながら潜る。

たぶん、他のことは出来ないに違いない。

少なくとも、浮沈子には無理だ・・・。

作業ダイビングでCCRを使うなら、少なくとも着底作業に限るか、作業負荷を極端に減らすしかないだろう。

ベイルアウト可能なガスを抱えながらの作業は大変なはずだし、できることは限られる。

そういう観点からは、CCRは作業潜水には向かない。

混合ガスを陸上で作って送気するのがよろしい。

頻度が高ければ、限られた用途であっても、トータルコストを下げることが期待できるが、そのために犠牲にする安全を無視はできない。

うーん、結論から言えば、CCRは機械を信じない、慎重過ぎるレジャーダイバーが、命がけで使う器材ということになる。

魚に寄れるとか、身体が楽だとか、そういうチャラい理由が価値を持つ世界限定のアイテムということになる。

いいだろう、浮沈子は、CCRでチャラい世界で潜る。

まあ、あんま魚には興味ないんだがな。

昨年の10月以来、CCRを使っていない。

ダブルタンクとサイドマウントだけ。

この前、2本だけ、バックマウントで潜ってみただけ。

もう少し、フィットネスしたら、CCRに復帰しよう。

とはいっても、今日はサボりと決めたしな・・・。

まずは、一安心2017年06月03日 20:03

まずは、一安心
まずは、一安心


エボラの終息が近づいている。

つーか、潜伏している感染者がいなければ、ほぼ沈静化している。

(External Situation Report 19)
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/255621/1/EbolaDRC-02062017.pdf?ua=1

・感染者:13
・死者:4

感染者は、一時、疑いを含めて40人を超えていたが、その後検査等で陰性が確認され、現在は13人。

死者も、増えてはいない。

30パーセントの死亡率は、過去のザイール株の範疇に収まる。

やれやれ・・・。

もちろん、完全に安心するのはまだ早い。

浮沈子は、西アフリカでの流行の際、終息に向かっていた状況が一変したという記事を覚えている。

(西アフリカ:なぜエボラがここまで流行したのか?――MSF医師の見解(上))
http://www.msf.or.jp/news/detail/voice_1449.html

「2~3週間前の6月上旬時点で、対象としていた村はギニア国内に2ヵ所のみ。調査結果から、流行終息も間近だろう、と期待が高まっていました。」

「ところが、その後、国内3ヵ所から同時に調査の要請があったのです。状況はわずか5分で急展開しました。調べた結果、複数の症例が隣国シエラレオネとギニアとの国境沿いの村々で見られることがわかりました。」

2014年、7月9日の記事だ。

むろん、その後の大流行を正確に予見した人は、この時点では誰もいない。

今回のコンゴ民主共和国での流行は、これとは異なる。

早期に対応がなされ、感染者周囲のトレースも進んでいる。

閉鎖された地域から、飛び火した様子もない。

まあな、情況は5分で一変するからな。

楽観は許されないが、浮沈子は終息したと見ている。

精液の中に数か月残っていると言われるので、その間は気を抜けないが、そういう知見が現場で共有されていれば、手抜きや隠ぺいといったあるまじき事態は回避されるだろう。

安心していい。

今回は大丈夫だ。

(スピード)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/07/09/7383983

もう3年近くも前の記事だ。

あれから2年間近くは、生きた心地がしなかったな。

そんな心配はない。

今月中にケリは付くだろう。

そして、いつかまた、アフリカのどこかで、自然宿主からの感染が起こる。

浮沈子は、バラクオバマをそれほど評価していないが、少なくとも、リベリアに軍隊を派遣し、どうなるか分からなかった状況を一変させた功績は認める。

米国流の物量作戦が、効果的に発揮されたわけだ。

今回は、そういう事態にはならない。

しかし、我々は、仮に近い将来発生するかもしれないパンデミックに、どう対応すればいいかを学んだ。

高致死率の感染症が、大流行なんてするわけないという、疫学の常識をぶち破った、教訓的な事例となった。

「感染者や感染の疑いがある人の追跡、エボラ対策の知識を伝える活動など、治療・検疫以外の活動を引き継ぐ組織が不可欠」

地域社会を挙げた活動が、終息を支えたわけだ。

資源の集中投入も功を奏した。

エボラの頭を押さえ、そのスピードを殺し、丁寧に潰していく。

人手も、時間も、手間もかかるが、それしか感染を封じ込める手段はない。

医療者を通じて病院で感染が拡大するという、未曽有の事態にまで至ったことは、長く記憶にとどめるべきだろう。

幸い、人類は疫病で滅びることはなかった。

しかし、今後もそうとは限らない。

天災は、忘れたころにやって来るのだ・・・。