東京モーターショー(その50)電動ブレーキ2013年11月25日 03:25

東京モーターショー(その50)電動ブレーキ
東京モーターショー(その50)電動ブレーキ


電動ブレーキについては、このブログでも既に触れた。

(電気ブレーキ)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/07/01/6883105

今回は、曙ブレーキのコーナーも見たのだが、電動ブレーキの展示はなかった。

NTNのブースでは、説明員の方に、究極の質問を浴びせる。

「電気が来なくなっちゃったら、どうなるんですかあ?」

ブレーキは4つありますから・・・。

うーん、そういう答えかあ?。

まあいい。

ホンダが油圧でバックアップしている件については、個人的には、と前置きした上で、油圧でバックアップするくらいなら、油圧のままでもいいんじゃないか、ということだった。

自信の表れなんだろうか。

単なる、ヤケッパチか?(んなわきゃない!)。

電動ステアリングの技術は、日産に売れたそうだが、電動ブレーキは、まだ採用がない。

検討しているメーカーはあるということなので、何処から出てくるか、楽しみにしよう。

バネ下に、ちっこいモーター付けてて、振動とか大丈夫なんだろうかと聞いてみる。

バッチリ試験して、OKになっているとのこと。

電動ステアリングの要素技術も、NTNだそうだ。

インテグレーションは日産が行ったので、制御関係については関与していないという。

ブレーキは、油圧バックアップ無しで、ハンドルだけクラッチで直結するバックアップを組み込んだのは、矛盾してないかと思ったのだが、そこは日産の範疇だという。

というわけで、日産のブースに行く。

ものすごい人だかりで、何かと思えば、例の三角スポーツカーのお披露目をやっていた。

(日産が三角翼形のコンセプト EV スポーツ「ブレイドグライダー」を公開、市販化を目指す)
http://japanese.engadget.com/2013/11/11/ev/

別途、写真掲載予定。

暇そうにしているスカイラインの担当者を捕まえて、食い下がる。

なんで、クラッチで繋ぐことにしたのか。

3台もコンピューター使っているのに、おかしいじゃないか?。

答えは、あっけなかった。

3台の制御ユニットは、全く別の仕事をしていて、どれか1台でも壊れると、統合制御ができなくなるという。

冗長設計として、3台使っているわけではないのだ。

だから、1台でも壊れたら、即座にクラッチを繋いで、物理的に結合する。

その際には、電動アシストステアリングになる。

(電動操舵装置)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/07/12/6899119

(これ、ください!)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/08/06/6937164

この中の、引用記事の内容は、正確ではないということだ。

(日産が提示するステアバイワイヤ技術の可能性 (2/2))
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1210/19/news017_2.html

「3個のECUは、各モーターの動作を制御するとともに、互いの動作に故障や異常が発生していないか常時監視し合っている。もし、あるECUに不具合が発生すれば、他のECUが即座に制御を交代する。」とあるが、説明員の話では、そうではないという。

日産のページにも、同じことが書いてある。

(「意のままの走り」をもたらす新しいステアリング技術:技術の仕組み)
http://www.nissan-global.com/JP/TECHNOLOGY/OVERVIEW/direct_adaptive_steering.html

「この次世代ステアリング技術は複数のECUが相互監視することにより、高い信頼性を備えています。」

「複数のECUが常に作動状況を相互監視。いずれかに故障や異常が発生するとほかのECUが即座に制御します。さらに万一電気が供給されなくなったときにはクラッチが作動し、ステアリングとタイヤが機械的につながることで操作を可能にします。」

説明員さん、大丈夫ですかあ?。

ところで、電気が供給されなくなった時に、どうやってクラッチを繋ぐのかは、どこにも書いていなかった(手動ですかあ?)。

まあ、どうでもいいんですが。

いずれにしても、当分の間は、物理的なバックアップが必要になるんだろうな。

(NTN、次世代ステアリング用MCUを開発…新型スカイラインが採用:後日追加:通常通電していて、故障検出で電源が落ちて、機械接続)
http://response.jp/article/2013/11/27/211732.html

ついでに、自動運転への布石なのかと聞いてみたが、そういう目的ではないということだった。

将来的には、重要な要素技術であるとはいっていたが・・・。

これは、是非とも試乗してみなければならない。

21世紀のハンドリングが、どうなっているのか。

自動車は、どんどん仮想化されている。

その上手下手が、自動車の付加価値になってきていて、アクチュエイターはコモディティ化しているのだ。

アクセルも、ブレーキも、ハンドルも、足回りさえ、今やスイッチで動く。

そう、シミュレーターに近付いている。

グランツーリスモ(?)で腕を磨いたドライバーが、サーキットレーサーになる時代である。

逆に、自動車の運転がもたらす喜び、いわば、駆けぬける喜びってやつも、そのうち、我が家のシミュレーターで味わうだけになるのかもしれないな。

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